10月31日から11月2日まで、東京ビッグサイトで国内外のライセンシングビジネスの見本市「ライセンシングアジア 2007」が開催された。 この展示会は1990年から始まり、2002年から現在の名称になった。今回は、過去最高の100社・団体が参加していることからも分かる通り、キャラクタービジネスのマッチングの需要は年々上昇していると言っていいだろう。 会場内は出展社ブース以外にも、若手のクリエイターの小間があり、キャラクターイラストやサンプル商品が展示されていた。また、法務、マーケティング、プロモーションなど数多くのセミナーが開催された。これらの種類のセミナーが集中するのは、このイベントならではのことで、どのセミナーも盛況だった。 出展社は、玩具・キャラクター企業、映画会社、信託会社、広告代理店、専門学校など、およそライセンスビジネスに入り口から出口まで様々な形で関わる企業が参加している。 珍しいところでは、阪神タイガースやMLBメジャーリーグベースボールまである。アジアをはじめとした海外企業の出展も多く、そのほとんどは日本に拠点を持ち、営業を行っているのが特徴である。 アニメに関連した企業は、バンダイナムコ、タカラトミー、セガサミー、ぴえろ、竜の子プロダクションなどが大きなブースを出展していた。 この中でセガサミーは、人気コンテンツの『恐竜キング』、『ソニック』などに加え、サミーのパチスロ初のオリジナルキャラ『怪盗天使ツインエンジェル』をフィーチャーしていた。同作はいわゆる「萌え系」の魔法少女スタイルのキャラクターである。パチスロにアニメキャラクターが使われるのは最近では珍しいことではないが、オリジナル美少女キャラで、なおかつヒットしているのは稀である。 同作はすでに「月刊コンプエース」でマンガ連載も始まっており、2008年にはアニメ化を予定しているという、ちょっとしたオリジナルアニメよりも派手なメディア展開である。 ぴえろは、制作会社としては数少ない古くから版権管理事業に積極的な企業である。今年も大きなブースを出展し、すでに発売されている様々な商品を展示し、自社商品をアピールしていた。 特に、近年「週刊少年ジャンプ」原作作品のアニメ化にヒット作が多く、『NARUTO』、『BREACH』のキャラクターグッズを多く並べていた。 原作つきアニメのグッズでも描かれているイラストがアニメ絵とマンガ絵ではライセンスの扱いが違い、これらを扱うことができるあたり、同社の版権管理の重みを感じる。 竜の子プロダクションは、2008年1月から放送開始となる『ヤッターマン』リメイク版の宣伝と、ライセンス商品の営業が行われていた。 同作の声優は近日発表される。また、2009年春には三池崇史監督による実写版『YATTERMAN』が日活配給で公開される。 キャストは2008年新春公開予定となっているが、キャラクター&メカデザインはすでに寺田克也さんと告知され、デザイン画が公開されていた。放送30周年に向けて、両作で大きなムーブメントを起こしたい考えだ。 アニメ制作会社と一口に言っても、キャラクターを生かして大きなビジネスに育てることができるかどうかは様々である。今回出展していた企業からキャラクター資産としての運用について学ぶことは多いだろう。【日詰明嘉】ライセンシングアジア2007/http://www.licensing-asia.jp/
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