『神霊狩/GOHOST HOUND』が紹介されたのは、今年で4回目を迎えるanimecs TIFF、日本のアニメを特集して広く紹介する東京国際映画祭のなかでも注目が高いプログラムである。
今回は『神霊狩/GOHOST HOUND』の制作会社であるProduction I.Gの20周年特集として、『東京マーブルチョコレート』とともに上映企画のひとつとなっている。『神霊狩/GOHOST HOUND』は、『攻殻機動隊シリーズ』の原作でも有名な士郎正宗さんもProduction I.Gと一緒に原作に参加している。
物語は幽体離脱を行った少年たちの不思議な経験、当初士郎さんが考えた2つの案のうち、士郎正宗らしくないほうとして選ばれたものだという。
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上映会はゴーストの力なのか、台風が吹き荒れるなかで行われたが、会場は作品を待ちわびるファンで溢れかえっていた。1話から3話までの上映後に開催された舞台挨拶のトークは、大きく盛り上がった。
挨拶に登壇したのは脚本の小中千昭さん、声優で中嶋匡幸役を担当する福山潤さん、駒玖珠都役の矢島晶子さん、さらに今回エンディングテーマ「Call My Name~風鳴りの丘~」のボーカルを担当するYuccaさんという豪華な顔ぶれである。
まず舞台で注目を浴びていたのは、フォーマルにバシッと決めてきた福山潤さんだった。しかし、映画祭だと思って決めて来たのにという福山さんの思惑とは裏腹に、会場はとてもざっくばらんで和やかな雰囲気、せっかく決めたはずのファッション浮いているとネタにされるほど。
その福山さんは、「自分が演じる匡幸は嫌な奴に見えるが、実はやっているほうはやりがいがある、どんどん楽しくなる」と、今回の仕事への力の入り具合をアピールしていた。また、「匡幸と自分は性格がナイーブなところが一緒」とも話す。
都役の矢島さんは、『神霊狩/GOHOST HOUND』はタイトルが怖いけれど、ごくごく普通の街でありうる話、人間関係も見所なので、是非キャラクターを愛して欲しいとする。
今回、初めてアニメ音楽に挑戦したYuccaさんは、「好きなものを歌うのでなく、物語があってそれを理解しながら歌うことを重要と感じた」と新たな領域に真剣に、かつ楽しみながら挑戦したようであった。こうしたyuccaさんについて、脚本の小中さんは中村隆太郎監督がOPやEDに凝る監督で、Yuccaさんの声がいいとエンディングをお願いしたいきさつに触れた。
その小中さんは舞台挨拶中は常に謙虚な姿勢で、アーティストたちを立てていた。しかし、最後には「『神霊狩/GOHOST HOUND』は作画とCGの融合した作品、CGに見えるような場所が作画だったりすることもある」と制作スタッフならではの作品の見所を紹介した。
『神霊狩/GOHOST HOUND』公式サイト
/http://www.ghosthound.tv/
東京国際映画祭公式サイト
/http://www.tiff-jp.net/ja/