手塚プロ 全手塚マンガのデジタル化、フルカラー化を開始(9/14) | アニメ!アニメ!

手塚プロ 全手塚マンガのデジタル化、フルカラー化を開始(9/14)

 故手塚治虫のマンガの版権と事業を管理する手塚プロダクションは、この9月から手塚治虫の原作マンガ作品全てをデジタル化し、さらにフルカラーマスター制作のための彩色作業を行う事業をスタートした。
 フルカラーマスター制作は、全作品で総計15万ページにも及ぶ手

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 故手塚治虫のマンガの版権と事業を管理する手塚プロダクションは、この9月から手塚治虫の原作マンガ作品全てをデジタル化し、さらにフルカラーマスター制作のための彩色作業を行う事業をスタートした。
 フルカラーマスター制作は、全作品で総計15万ページにも及ぶ手塚マンガを全てで行われる。現在は月あたり1000ページのペースでカラーリングが進められている。

 フルカラー化には、相当の作業量が発生すると見られるが、彩色作業は手塚プロダクションの北京スタジオのアニメーションスタッフが行う。これはデジタル素材への着色なので、2Dアニメのコンピューターを利用した彩色過程が応用されると考えられる。
 また、ファンにとって気になる色彩の選定には、作品が雑誌連載されていた当時の手塚治虫のアシスタントであったスタッフが、当時のカラーチャートなどを復元し、工程の監修を行っている。よりオリジナルに近い色合いが決定される。

 彩色の完了したフルカラーマスターは、今後様々なビジネスシーンで利用される予定である。既に完成した作品利用の第1弾として、手塚プロダクション運営で9月からオープンした携帯向けコミック配信サイト「マンガノムシデラックス」で利用されている。
 「マンガノムシデラックス」では、現在カラー化された『鉄腕アトム』、『ブラック・ジャック』、『リボンの騎士』、『どろろ』、『火の鳥』、『ふしぎなメルモ』の6作品を提供している。さらに10月からは『海のトリトン』、『三つ目がとおる』、『ブッダ』も追加され、ラインナップは今後も拡大する予定である。

 こうした作品のカラー化は鮮やかな色彩が好まれる携帯コンテンツ向けの需要もある。しかし同時に、彩色イラストがより読者にアピールする海外市場への展開を念頭に置いたものだと考えられる。海外ではアメリカンコミックスの伝統もあり、カラーイラストの作品がより受け入れられる素地がある。
 手塚プロダクションは、先日、北米のiTunes Storeを利用したアニメ作品の海外への直接販売に乗り出したところである。日本で最も伝統のあるアニメプロダクションのひとつは、現在最も海外志向の強い企業に変わりつつあるようだ。

手塚プロダクション NEWS ROCKET  /http://news.tezuka.jp/
《animeanime》
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