長者番付漫画部門1位は高橋留美子氏 | アニメ!アニメ!

長者番付漫画部門1位は高橋留美子氏

 5月16日国税庁により開示された毎年恒例の高額納税者番付が話題を呼んでいる。ここでは各分野別にした際、そのほか部門として伝統芸能の家元や宗教家と一緒にされてしまう漫画家を個別に取り上げてみる。

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 5月16日国税庁により開示された毎年恒例の高額納税者番付が話題を呼んでいる。ここでは各分野別にした際、そのほか部門として伝統芸能の家元や宗教家と一緒にされてしまう漫画家を個別に取り上げてみる。

 漫画家部門の1位は、昨年に引き続き高橋留美子氏であった。『うる星やつら』から『らんま1/2』まで過去20年以上に亘り途絶えることのない人気を維持する実力を見せつけている。2位は名探偵コナンの作者である青山剛昌氏、3位は『NARUTO』の人気の急上昇を反映して岸本斉史氏が躍進した。
 こうした高額納税者番付は税金対策をしている人としてない人、あるいは個別の要因でまとまった収入があった場合などもあり、実際の収入を反映していないとの意見もある。しかし、一般的な傾向を見るのには役立つであろう。
 漫画家部門に限れば、漫画家部門としているが、そのランキングと収入が作品のアニメ化やキャラクター商品の売上げと深く結びついていることが判る。漫画家部門の上位4氏は、全て代表作がTV放送で人気を得たうえで、劇場アニメの展開をした作品であることがこれを示している。
 また、5位の河井氏と9位やなせ氏はハム太郎とアンパンマンという子供向けの強力なキャラクターの作者であり、版権収入が大きな収入であったことを伺わせる。そうした意味では、アニメ化されているもののキャラクター商品の少ない浦沢氏や井上氏は漫画自体が主な収入源と考えられる数少ない漫画家長者と言えそうだ。

 一方でアニメ制作に限っていえば、監督、アニメーター、アニメ関連企業の経営者まで含めても一人も番付に顔をだしていない。ゲーム部門ではゲーム作家の堀井雄二氏が人気漫画家に匹敵する収入となっており、企業人の中でもセガサミーの里見氏、任天堂の山内氏、ナムコの中村氏などのオーナー経営者の名前を番付に発見することが出来る。アニメがビジネスになると言われながらも、アニメ制作の最前線にはその見返りは達していないといえる。
 個人情報の保護の観点から、国税局によるこうした高額納税者の公表は来年度から行わない可能性が強い。今後、現在成長している上場アニメ関連企業の経営者が漫画家やゲーム企業の経営者に匹敵する収入を得ることが出来たのか一般に公開されることはないだろう。

漫画部門長者番付 括弧内は代表作
1位 高橋留美子 (犬夜叉)
2位 青山剛昌  (名探偵コナン)
3位 岸本斉史  (NARUTO ナルト)
4位 堀井雄二  (ドラゴンクエスト)*ゲーム作家
5位 河井リツ子 (とっとこハム太郎)
6位 浦沢直樹  (MONSTER)
7位 井上雄彦  (SLAM DANK)
8位 赤塚不二夫 (天才バカボン)
9位 やなせたかし(それいけアンパンマン)
10位 車田正美  (聖闘士星矢)

アニメ・ゲームコンテンツ関係の企業人(職業/納税額)
里見治   (セガサミー会長/8億5000万円)
山内溥   (任天堂相談役/4億8000万円)
中山隼雄  (元セガ社長/4億円)
中村雅哉  (ナムコ会長/3億7500万円)
植村伴次郎 (東北新社会長/8300万)
野間佐和子 (講談社社長/7300万)
角川歴彦  (角川書店会長/5500万)
 数字はスポーツニッポン5月17日を参照
《animeanime》
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