『アップルシード』の世界観を利用したゲームは、2005年にも『APPLESEED THE ONLINE』の名前で、バンダイネットワークスと今回のゲーム企画にも参加するM2の企画・運営で開発されている。その際は、M2はゲームの企画・制作を担当し、バンダイネットワークスがゲームの配信とサポートを行っていた。 しかしこの『APPLESEED THE ONLINE』は、β版の運用を含めて2005年9月からスタートして2006年11月までのおよそ1年あまりで運用を終了している。今回、M2は、ゲームポットというビジネスパートナーを得ることで、この企画をさらに新しく進化させたかたちでリバイバルすることになる。
ふたつの『アップルシード』のオンラインゲームの最大の違いは、『APPLESEED THE ONLINE』が月額課金を取ったのに対して、『APPLESEED ONLINE CARD TACTICS』は基本プレーが無料のアイテム課金とビジネスモデルを変えている点である。 オンラインゲームの多くがアイテム課金にシフトするなかで、ビジネスモデルを変えることによって新たにゲームを立ち上げるわけである。
こうした企画の復活には、この秋に劇場公開される『アップルシード』の続編にあたる『APPLESEED EX MACHINA』の公開があるのは言うまでもないだろう。 しかし、もともと『アップルシード』はSFマンガの第一人者として人気の高い士郎正宗さんの代表作である。そのファンの数は決して少なくない。新しい『APPLESEED ONLINE CARD TACTICS』の成否は、オンラインゲームの収益モデルの有効性という点でも興味深いものがある。