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6月12日、東京の国立新美術館で、今年9月19日から10月29日まで開催される日本のエンタテインメントの統合イベントであるJAPAN国際コンテンツフェスティバル(コ・フェスタ)の2度目の記者会見が開催された。
コ・フェスタは、映画、アニメ、ゲーム、音楽、テレビ番組などこれまで、単独で開催されてきたエンタテインメントコンテンツのイベントを統合するものである。異なるイベントをひとつにまとめることで、日本からのコンテンツ情報発信することを目指す。
イベントのなかには、従来の大型トレードショウである東京ゲームショウや東京国際映画祭のほか、アニメやゲーム研究、CGなど12の様々なイベントが含まれる。今年の開催期間は、これまでの各イベントのスケジュールもあり40日間と長い期間となったが、3年目には土日を3回含む16日間の集中開催を想定している。
これは他のイベントに来た海外の人が、異なる領域のコンテンツを見ることが出来るようにしたいという考えのためである。また、イベントの統合によってコ・フェスタは世界最大級のエンタテイメントコンテンツショーとなるだけでなく、様々な領域にわたる唯一のイベントになる。
イベントは幾つもの業界団体が手を結び、行政でも経済産業省や内閣官房知的財産戦略会議、総務省、外務省、文化庁、東京都といった複数の省庁・自治体が参加するこれまでにない画期的なものになった。
テーマ曲は久石譲さん
今回の記者会見では、佐藤可士和さんによる統合イベントのロゴや、公式テーマ曲を久石譲さんが担当することなどが発表された。また、12の公式イベントの代表が、それぞれのイベントの趣旨を説明した。
また、佐藤可士和さんからはロゴマークの説明があった。ドットで表現されたグラデーションのロゴは、ドットそれぞれが異なるコンテンツでそれが放射状に並べられ、一同に会する様子を表現したという。また、全体のかたちは、コンテンツの「C」の文字をも表している。
注目はJAM2007と秋葉エンタまつり
個別のイベントでは、12のイベントのなかで唯一の新設イベントであるJAM2007(Japan Animation Contents Meeting)が目を惹いた。JAM2007はこれまでのイベントと異なるビジネス創出型イベントを目指すとしている。
イベントの枠組みを、これまでのバイヤー対セラーでなく、権利ホルダーとクリエイター、コンテンツの利用者という三位一体となったイベントになる。
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発表会で挙げられたなかでは、展示会やビジネスセミナー、シンポジウムなどより総合的なイベントを目指すという。マンガについてはこれまで東京国際ブックショー以外に大きなビジネスイベントがなかっただけに、今後意外に大きなイベントに発展する可能性もありそうだ。
また、東京ゲームショウはビジネス機能の強化と多言語対応、ASIAGRAPH2007はクリエイターと研究者、プロダクションが一同に介する企画を打ち出すなど、コ・フェスタを機に様々な戦略を打ち立てている。
今年は一年目ということもあり、一体的なイベントの運営はやや厳しい面もあるが、総合的なコンテンツの発信というメッセージは世界に届きそうだ。
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JAPAN国際コンテンツフェスティバル公式サイト /http://www.cofesta.jp/
《JAPAN国際コンテンツフェスティバル公式イベント》
東京ゲームショウ 2007
DiGRA 2007
CEDEC 2007
JAM2007
ASIAGRAPH 2007
東京アジア・ミュージックマーケット
第20回東京国際映画祭(TIFF)
TIFFCOM 2007
秋葉原エンタまつり
第34回「日本賞」教育番組国際コンクール
ATP賞テレビグランプリ
東京コンテンツマーケット