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『BLAME!』は弐瓶勉さんによるサイバーパンク漫画で、1997年から6年間にわたって「月刊アフタヌーン」で連載された。
極端に台詞が少ない一方で終末観ただよう独特の世界観と絵柄が、国境をまたいでマンガ好きに大きな影響を与えた。『BLADE2』のギレルモ監督もその一人であるという。『BLAME!』は2002年にWebアニメという形で制作されたが、ファンの満足度は高くなかったようである。
今回は、フル3DCGで作品が描かれる。製作のミコット・エンド・バサラは2004年、士郎正宗の『アップルシード』で3DCGアニメに革新をもたらした。この間も企画を温めており、数年越しの実現となった。まずは2007年夏にフィギュア付きの短編DVDを発売する。同時に現在、長編映画化のプロジェクトも進行中である。
これらの制作を行っているのが、『MTV trainsurfer』などを手がけ、3DCG表現を得意とするジーニーズアニメーションである。美術背景はプロダクションI.Gが手がける、強力な制作タッグである。
監督を務める渡辺誠之さんは「台詞が少ない作品なので画だけで説得力を持たせたり、世界観をしっかりと表現する必要を感じた」と話す。
この日発表されたプロモーションムービーについて、原作の弐瓶さんは「原作の“絶望感”がとてもよく表れている」と語る。また、長編映画については「現在の連載(ウルトラジャンプ『バイオメガ』)を中断して関わっていく」とまで語る。このコメントは、実は集英社にはまだ許可を取っていないらしく、原作者がアニメのチームに加わることで、嬉しい(?)ハプニングが起こるのかもしれない。
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フィギュアは弐瓶さん自身が抜擢した原型師、初田晃一郎さんと、メチクロさんが担当する。発売はジェネオンエンタテイメントが行う。
『アップルシード』も、プロジェクトの開始は同様の商品で、その評判が海外に広まり、長編映画のプリセールも順調に進み、海外での大ヒットに繋がった。元来、海外での評判が高い『BLAME!』はプロジェクト開始の段階からすでに多くの注目が集まっている。
(日詰明嘉)
ミコット・エンド・バサラ /http://www.micott.jp/
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