スタジオジブリの作品を中心にアニメーションの世界を広く紹介してきた三鷹の森ジブリ美術館は、新たにライブラリー事業を開始すると発表した。 このライブラリー事業は、世界のアニメーションを広く紹介することを目的としている。そのために映画配給とDVD発売のふたつの事業を柱として、継続に展開する。 ジブリ美術館によれば、同館はこれまで美術館の常設展や企画展、講演会、上演会、イベントを通じて、ジブリ作品だけにとどまらない世界のアニメーションを紹介してきた。 しかし、アニメーション文化の紹介には、まずアニメーション作品そのものの紹介が必要だという。そのうえで、映画配給とDVDを通して、世界でまだあまり知られていない良質のアニメーションの紹介に力を入れる。 映画配給の第1弾はロシアのアニメーション作家アレクサンドル・ペドロフ氏の『春のめざめ』となる。作品は3月17日から渋谷のシネマ・アンジェリカで上映される。 アレクサンドル・ペドロフ氏は、『老人と海』でアカデミー賞の受賞経験もあるロシアを代表するアニメーション作家である。ガラス絵手法と呼ばれる油絵があたかも動き出したかのような独特のアニメーション技法が持ち味となっている。 また同時上映として、2001年に米国アカデミー賞短編アニメーション賞を受賞したマイケル・デュドク・ドゥ・ヴィット監督の『岸辺のふたり 8分間の永遠。』を上映する。 一方、DVD事業の第1弾は、昨年劇場公開されスタジオジブリが作品の紹介に力をいれたフランスのアニメーション監督ポール・グリモー氏の『王と鳥』である。こちらはフランスを代表する長編アニメーションの名作である。 DVDはスタジオジブリと関係が深いブエナビスタ・ホームエンタテインメントから4月4日に発売される。 一般には、ジブリ美術館の活動は作品展示が注目されがちである。しかし、ジブリ美術館はこれまでも美術館活動の一環として、海外アニメーションの制作資料のコレクションやアニメーションの研究活動などを行なっている。 研究活動では、日本の戦前のアニメーションスタジオ史やロシアアニメーションの研究などがこれまで主要なテーマとなってきた。また、ジブリ美術館が購入したコレクションには、ロシアアニメーション関連の資料もある。 今回、ライブラリー事業が映画配給作品の第1弾として、ロシアのアレクサンドルフ・ペドロフ監督の『春のめざめ』を取り上げたのもこれと無関係ではないだろう。 むしろ、ライブラリー事業は長年ジブリ美術館が行なってきた地道な美術館活動の延長線上にあるといえるだろう。当サイトの関連記事 /ジブリ美術館のコレクション/三鷹の森ジブリ美術館 /ジブリ美術館ライブラリー /春のめざめ公式サイト /シネマ・アンジェリカ /王と鳥公式サイト
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