米国の有力日刊紙ニューヨークタイムズの10月15日の日曜版が、『ゲド戦記』の大規模な特集を組んで注目を浴びている。監督が巨匠宮崎駿の息子である宮崎吾朗氏ということもあるが、米国未公開の作品がニューヨークタイムズの日曜版で取り上げられるのは珍しいことである。 原作がアメリカを代表するファンタジー小説の名作であること、日本では興収60億円を越える大ヒット作品であることなどが作品の注目度を高めているようだ。 特集の内容は、スタジオジブリの鈴木敏夫氏が宮崎吾朗氏を監督して説得する経緯や原作者であるル・グイン氏の作品批判などに言及されている。また、吾朗氏の父親である宮崎駿氏の話題にも多くがさかれている。 しかし、この記事で最も興味深いのは、ル・グイン氏が『ゲド戦記』の米国公開の可能性について触れた点である。それによれば現在は劇場アニメ『ゲド戦記』の米国公開の予定はない。 これはSFチャンエネルが保有する実写版『ゲド戦記』のTVシリーズの権利に縛られて劇場配給出来ない状態なためだという。SFチャンネルの権利は2009年まで続くので、それ以前の米国公開は難しいとしている。 近年の宮崎駿監督のジブリ作品は、日本公開後1、2年で米国において劇場公開されている。映画は必ずしも大ヒットではないが、日本アニメとしては順調な成績を残し、その後のDVD販売の宣伝ともなってきた。 ル・グイン氏のコメント通りであれば、『ゲド戦記』の今後の米国でのビジネス展開はこれまでのジブリ作品のようにはいかない可能性が強い。/ニューヨークタイムズ /The Son of the Anime Master Begins His Quest for Honor
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