ソニーピクチャーズ・アニメーション制作の3DCGアニメーション第1作『オープンシーズン』が9月29日に全米公開された。公開第1週の米国の週末興行成績が第1位となり、好調が続くソニーピクチャーズの業績に貢献をした。 興行成績は1位になったものの、今回の『オープンシーズン』の公開最初の週末興収はおよそ2300万ドル。これはピクサー『カーズ』の6000万ドル、20世紀フォックス『アイスエイジ2』6800万ドルの半分にも及んでいない。さらにドリームワークスの『オーバーザーヘッジ』でも、『オープンシーズン』の1.5倍の3800万ドルを最初の週末に稼ぎ出している。 3DCGアニメーションの興行成績とすればどちらかと言えば平凡な成績で、こうした数字にソニーピクチャーズが、必ずしも満足しているとは言えないだろう。 しかし、大きな期待とヒットはしたがややもの足らない興行結果は、『オープンシーズン』に限らず、昨年の『ロボッツ』(20世紀フォックス)や『チキンリトル』(ディズニー)などの大作CGアニメーションの多くの作品に共通して見られる現象である。 こうした背景には、ピクサー作品やドリームワークス・アニメーションの『シュレック』などの成功により3DCGアニメーション作品が増えすぎて、映像的な驚きだけでは観客を劇場に呼べなくなっていることがある。 今年に入って3DCGアニメーションは、主な作品だけでも10本近くが公開されている。さらに11月には、ドリームワークス/アードマンの新作アニメーション『フラッシュド・アウェイ』も公開される。 これまで好調とされてきた劇場CGアニメーションであるが、公開作品が増えると共にヒットの程度にも大きな違いが現れ始めているというわけである。また、現時点で2006年に最もヒットしたCGアニメーションは『カーズ』であるが、こちらもピクサーのこれまでの大ヒット作品『ファインディングニモ』や『ミスターインクレディブル』に較べるともの足らない成績である。 今後は、CGアニメーションと言っても作品の内容と宣伝、時代性など様々な要因により益々興行の格差が広がりそうである。/オープン・シーズン公式サイト /ソニーピクチャーズ・アニメーション(Image Works)
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