Yaoi-mangaパネル
米国で少女マンガが人気、そのうえ男性同士の恋愛を扱ったやおいまでがブームの兆しを見せているという。そんな話を事前に聞いていたので、日本のやおい文化がどの様に米国で受け入れられているか興味があり。AXで開催されるやおいパネルに参加してみた。
イベント・レポート
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アニメエキスポでは様々なパネルが開かれるが、初日の夕方に開かれたこの『Yaoi-manga.com』は他のパネルと少し違う。というのもこのパネルは今回のAnime Expoで唯一の18禁パネルなのである。入場者は18歳以上かつ百合限定とまでされている。
ところが、実際には入り口でIDカードの提示を求められたが、同行の女性がいたがゲイであるかどうかとかは全くノーチエック。かくして無事パネルの潜入に成功出来た。中に入って驚いたのは男性の入場者が意外に多かったこと。入場者の2割から3割ぐらいは男性であった。例えば、プレゼントコーナーでやおいのマンガをゲットした一人はかなり体格いい頭の禿げたおじさんだった。
そんなわけで、事前に予想した女性の園といった感じは見事に覆された。女性は多少多めだが、普通のパネルとさして変わらない。
さて、パネルの内容はというと正直18禁の内容にするほどのものかなという感じだ。こちらも、特にやおいアニメの映像が出るわけでもなく、話されている内容が男と男の恋愛を扱ったものであるだけで普通のパネルと大して変わっているわけでない。それも、ほとんどが新作の予定といったことが中心である。
Q&Aコーナーでは、『今後やおい小説の出版の予定はあるのか?』、『ボーイズラブゲームの発売予定は?』、『やおいのアクションフィギアが欲しい』といった商品情報に関する質問が多く、市場が小さいがため十分な商品が供給されていない状況が垣間見えた。
全体に期待していた様な常ならぬ感じは全くなく、そのテーマこそやおいであるが普通な感じばかりが目についた。それでも18禁パネルにしなくてはいけないのは、同性愛というテーマが米国であっても世間一般に受け入れ難い文化だからなのかもしれない。
また、日本では米国でブームと言われているが、実際には17時からという比較的参加し易い時間に開催されたにもかかわらず思ったほどの人出ではなく、現段階では日本のアニメ・マンガというニッチな文化の中のさらにニッチで小さな市場に過ぎないように思えた。やおいが米国で今後どうなっていくかは、今の段階ではなんとも言えないだろう。
写真上は、YAOI同人誌販売ブースのポップな店員さん
写真下は、そのブースの様子