アニメ映画『どこよりも遠い場所にいる君へ』が、2026年10月9日より劇場公開される。このたび本作について、キャラクターデザイン・総作画監督を務めるへちまが描く青春の表情の秘密が明かされた。さらに、「線1本1本までニュアンスにこだわった」という月ヶ瀬和希の線画撮影もお披露目された。

『どこよりも遠い場所にいる君へ』は、2025年に『カフネ』で「第22回本屋大賞」を受賞した今注目の作家・阿部暁子による、「集英社オレンジ文庫」より刊行された人気青春小説を原作としている。少年少女の揺れる想いと秘密が複雑に絡み合うストーリーで、TikTokを中心に話題を呼んだ作品がアニメ映画化を果たした。
監督を務めるのは、繊細な心情描写を得意とする『HIGH CARD』シリーズの和田純一だ。脚本は『ストロボ・エッジ』や『ジョゼと虎と魚たち』など、瑞々しいラブストーリーを数多く描いてきた桑村さや香が執筆した。キャラクターデザイン・総作画監督は、イラストレーターとしてゲームやライトノベルなどの分野でも活躍し、今話題の『超かぐや姫!』にも携わるへちまが手掛ける。
さらに、透き通るような歌声と等身大の歌詞で同世代から圧倒的な支持を集める、シンガーソングライター・とたが劇中歌に加え主題歌「オリーブ」を書き下ろした。国民的アニメを数多く手掛けてきた老舗アニメスタジオのトムス・エンタテインメントがアニメーション制作を担当し、ある秘密を抱える男子高校生・月ヶ瀬和希と、浜辺で倒れていた謎の少女・七緒の出逢いから始まる感動の物語を優しく、美しく紡ぎ出す。「神隠しの入り江」、「ある秘密」、「マレビト」、「1974年」のすべてがひとつに繋がった先で、届けられる想いとは。


原作者の阿部が紡いだ登場人物たちをアニメーションとして立ち上げるにあたり、キャラクターデザイン・総作画監督のへちまが大切にしたのは「原作のイメージをなるべくそのまま投影すること」だったそうだ。中でも和希と七緒のデザインには、それぞれの人物像を表す細かなこだわりが見られる。
和希については、周囲のキャラクターが少しずつ制服を着崩している中、一人だけきちんと制服を着ていることが意識された。一方、1974年からやってきた七緒には“白いワンピース”というオーダーがあり、当時の服装を調べながら「七緒らしさを表現するワンピースってどんなものだろう」と考えを重ねてデザインを作り上げていったという。
そんなへちまによってアニメーションとして描き出されたキャラクターたちについて、完成した映画を観た原作者の阿部も、原作では感情の起伏をあまり表に出さないように描いていた和希が、映画では「和希という少年がすごくクリアによく見えた」とコメントする。さらに「自分が書いたはずのキャラクターなのに、また一味違う和希という少年で、観ているうちに『なんか可愛いな』と(笑)」と、映画ならではの和希の魅力を語っている。

さらに本作では、ひと夏の出会いを通して距離を縮めていく和希と七緒をはじめ、10代の少年少女たちが抱える言葉だけでは表しきれない感情が繊細に描き出されている。へちまはその表現について、「それぞれの抱える複雑な内面を意識して、線1本1本までニュアンスにこだわりました」と明かす。そのうえで、「本編をご覧いただいた後に、“これはここっぽいな”というのを当てはめて見ていただくと面白いかもしれません」ともコメントを寄せている。
そう語るへちまが、総作画監督として関わった線画撮影の修正カット(和希)も特別公開された。鑑賞の際は、キャラクターの繊細な表情にも注目しながら楽しんでみたい。
アニメ映画『どこよりも遠い場所にいる君へ』は、2026年10月9日より劇場公開される。
【映画情報】
アニメ映画『どこよりも遠い場所にいる君へ』
2026年10月9日(金)公開
石橋陽彩 永瀬アンナ 土屋神葉 上坂すみれ 羽多野渉 岡本信彦 松岡禎丞 / 藤木直人(友情出演) / 玉木宏
原作:阿部暁子「どこよりも遠い場所にいる君へ」(集英社オレンジ文庫)
監督:和田純一
脚本:桑村さや香 キャラクターデザイン・総作画監督:へちま
美術監督:大西穣 美術設定:坂本竜 撮影監督:木村俊也 色彩設計:歌川律子
編集:坂本久美子 音響監督:はたしょう二 音響効果:出雲範子
音響制作:HALF H・P STUDIO 音楽:中村弘二
主題歌:とた「オリーブ」(RECA Records)
劇中歌:とた「鳳仙花」(RECA Records)
アニメーション制作:トムス・エンタテインメント/第6スタジオ
配給:松竹 製作幹事:松竹・ポニーキャニオン 製作:『どこよりも遠い場所にいる君へ』製作委員会
©阿部暁子/集英社・『どこよりも遠い場所にいる君へ』製作委員会








