浦沢直樹、藤真秀、日笠陽子、関俊彦、内田理央が登壇!「PLUTO」世界最速ジャパンプレミア上映会【イベントレポート】 | アニメ!アニメ!

浦沢直樹、藤真秀、日笠陽子、関俊彦、内田理央が登壇!「PLUTO」世界最速ジャパンプレミア上映会【イベントレポート】

10月20日(金)、東京・虎ノ門ヒルズステーションタワー内のTOKYO NODE HALLにて、Netflixシリーズ『PLUTO』世界最速ジャパンプレミア上映会が開催されました。

ニュース
注目記事
「PLUTO」世界最速ジャパンプレミア上映会
  • 「PLUTO」世界最速ジャパンプレミア上映会
  • 「PLUTO」世界最速ジャパンプレミア上映会
  • 「PLUTO」世界最速ジャパンプレミア上映会
  • 「PLUTO」世界最速ジャパンプレミア上映会
  • 「PLUTO」世界最速ジャパンプレミア上映会
  • 「PLUTO」世界最速ジャパンプレミア上映会
  • Netflixシリーズ『PLUTO』メインキーアート(C)浦沢直樹/長崎尚志/手塚プロダクション/「PLUTO」製作委員会

10月20日(金)、東京・虎ノ門ヒルズステーションタワー内のTOKYO NODE HALLにて、Netflixシリーズ『PLUTO』世界最速ジャパンプレミア上映会が開催されました。

上映前イベントにはマンガ『PLUTO』作者の浦沢直樹先生、ゲジヒト役・藤真秀さん、アトム役・日笠陽子さん、プルートゥ役・関俊彦さん、スペシャルゲストの内田理央さんが登壇。初のアニメ化となった『PLUTO』への想いを語りました。

[取材・文:ハシビロコ]

アニメ企画から10年!「いちばん理想的な形に落ち着いた」

Netflixシリーズ『PLUTO』メインキーアート(C)浦沢直樹/長崎尚志/手塚プロダクション/「PLUTO」製作委員会

『PLUTO』は手塚治虫先生による『鉄腕アトム』の人気エピソード「地上最大のロボット」をリメイクして生まれた作品。マンガ版は全世界累計発行部数1千万部を突破し、国境を越えて愛されています。

イベント冒頭、浦沢先生は「『PLUTO』が2023年に公開されることの意味を深く感じています」とコメント。アニメ化企画がスタートしてから10年以上の時が流れたとのことで、ようやく完成にこぎつけたことへの感慨深さを口にしました。

また、当初は2時間の劇場版映画として制作する想定だったという本作。しかし全8巻のマンガを映像化するには尺が足りないと、丸山正雄プロデューサーと悩んでいたそうです。しかしNetflixが登場したことにより60分×8話でのアニメ化が可能に。浦沢先生は「いちばん理想的な形に落ち着いたなと思います」と納得していました。

声優陣が感じた「とてつもないプレッシャー」

続いて声優陣が本作への出演が決まったときの心境を振り返り、藤さんは「とてつもないプレッシャーでした」とコメント。「僕なりに苦労しながらなんとかたどり着きました」と、収録の感想を語りました。

日笠さんは幼い頃、浦沢先生作品ファンの家族と『PLUTO』を読んでいたとのことで、「プレッシャーしかなかったかもしれません。アトムのオーディションを受けられること自体が嬉しかったです」と思い入れの深さを口にします。「今この短い瞬間だけでもアトムとして生き、楽しみながら一生懸命アトムと向かい合ってみよう」とオーディションに臨んだそうです。

関さんは収録を振り返り、言葉にならない言葉を演じることへの難しさを明かしました。初登場シーンの演技については先の展開を知ることが「プルートゥの持っている怒りや悲しみなどを知ることにつながる」と考えた関さん。「浦沢先生のコミックを教科書としてしっかりと読み込んでから立ち向かいました」と述べました。

印象的な曲の考案者は……

イベント後半には、芸能界きってのアニメ・マンガ好きとして知られる内田理央さんも登壇。アニメ『PLUTO』の世界配信を祝した花束を、藤さんに送りました。

完成したアニメをひと足先に見た内田さん。「おもしろかったと一言で言ってはいけないストーリーですが、とても心を動かされました」と感想を語ります。とくにノース2号と作曲家のポール・ダンカンとのエピソードが印象的だったそうです。

このエピソードで流れる曲について、丸山プロデューサーから「どんな曲なの?」と尋ねられた浦沢先生。連載当時から頭の中にあったメロディーを浦沢先生が録音し、それをもとに音楽担当の菅野祐悟さんがアレンジを加えたと、制作秘話を明かしました。「風景がぶわっと広がるような仕上がりになって嬉しかった」と、浦沢先生も太鼓判を押す仕上がりになっているそうです。

「ロボットに心はあるんです」

ロボットと人間、そしてロボットと心の関係についても深く描かれる本作。声優陣が「ロボットと心」について熱く語る一幕もありました。

関さんが「ロボットに心があるなんて、普通に考えたら思いつかないようなことですが、『PLUTO』を読み進めていくうちに、ロボットに心があることに疑問を抱かなくなっていく」と言うと、日笠さんは思わず膝を打って同意。続けて関さんは「ロボットに心はあるんです」と力強く断言していました。

声優陣の熱演に関しては、「内面を声色で表現する演技をされていて感激しました」と浦沢先生も絶賛。モノローグがほとんどない浦沢作品だからこそ、登場人物の内側の気持ちを表現した声が加わることで、アニメならではの魅力が出たといいます。

日笠さんは大きく頷き、「心は言葉と直結しているようで、していないときもある」と、あえて本音を隠して別の感情の声を乗せることで伝わる内面を語りました。

内田さんから「ロボットとしてのお芝居で難しかったことはありますか?」とキャストに向けた質問も。

藤さんは当初はロボットらしい演技を意識したものの、アフレコ現場で「もう少し人間に寄せてもいいのでは」とアドバイスをもらったと振り返ります。「ロボットと人間の狭間を、みなさんの力も借りながら探り探り演じた」と答えました。

「『なんだこの気持ちは』という想いが芽生えてくれたら」

最後に『PLUTO』配信開始を楽しみにしているファンへ、登壇者からメッセージが。

内田さんは「みなさんにも早く見ていただきたいと思います。ぜひお楽しみに」、関さんは「今だからこそ、この作品の『憎しみの連鎖からは何も生まれない』というテーマを世界中の人に見てほしいと思います」、日笠さんは「憎しみは何かを壊してしまうけれども、愛は何かを生み出せるものだと思いました。ゲジヒトやアトムやプルートゥが大事なものを伝えてくれています」、藤さんは「何も考えずに見てください。必ずハートに何かが刺さると思います」と想いを語りました。

浦沢先生は「地上最大のロボット」を始めて読んだ子ども時代、「えもいわれぬ切ない気持ちを感じた」とのこと。「おそらく僕が4、5歳で感じた胸の切なさは、みなさんが今ニュースを見ているときと同じ種類の気持ち。『PLUTO』を見たみなさんの心の中に『なんだこの気持ちは』という想いが芽生えてくれたらとても嬉しいですし、それが世界中に届けばいいなと思っています。まずはエンターテインメントとしてお楽しみください」と語り、イベントを締めくくりました。

『PLUTO』予告編 - Netflix

Netflixシリーズ『PLUTO』は10月26日(木)よりNetflixにて独占配信開始。ロボットたちが紡ぐ愛と憎しみの物語を、ぜひ目撃してください。

《ハシビロコ》
【注目の記事】[PR]

編集部おすすめのニュース

特集