2022年、印象に残ったアニメのシーンはココだ!【アニメ!アニメ!編集部セレクション】 | アニメ!アニメ!

2022年、印象に残ったアニメのシーンはココだ!【アニメ!アニメ!編集部セレクション】

2023年の新しいアニメとの出会いに備え、「2022年を振り返って、印象に残ったアニメのシーン」を編集部がオススメしていきます!

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2022年、印象に残ったアニメのシーンはココだ!【アニメ!アニメ!編集部セレクション】
  • 2022年、印象に残ったアニメのシーンはココだ!【アニメ!アニメ!編集部セレクション】
  • 春アニメ「サマータイムレンダ」キービジュアル(C)田中靖規/集英社・サマータイムレンダ製作委員会
  • 『リコリス・リコイル』キービジュアル(C)Spider Lily/アニプレックス・ABC アニメーション・BS11
  • 『機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島』キービジュアル(C)創通・サンライズ
  • 『モブサイコ100 lll』キービジュアル(C)ONE・小学館/「モブサイコ 100 lll」製作委員会
  • 『TIGER & BUNNY 2』(C)BNP/T&B2 PARTNERS

2022年が終わりを迎え、新たに2023年になりました!昨年も、たくさんのアニメとの素晴らしい出会いの瞬間がありました。
そこで今回は、2023年の新しいアニメとの出会いに備え、「2022年を振り返って、印象に残ったアニメのシーン」を編集部がオススメしていきます!

■「TIGER & BUNNY 2」/江崎 大

アニメ『TIGER & BUNNY 2』のEDで、ダブルチェイサーに「アニメ!アニメ!」のロゴが映ったシーンは今年で一番感動した瞬間でした!


■秋アニメ「TIGER & BUNNY 2」プレイスメント参加企業インタビュー【第1回 アニメ!アニメ!】
https://animeanime.jp/article/2022/10/12/72732.html


インタビューの際にもお話しましたが、「アニメ!アニメ!」は記事を読んでくださる読者様と、広告掲載をいただける企業様によって運営できるメディアです。

私自身も編集長ではあるものの広告営業などを行っており、就任から一貫して「広告=悪・つまらない」というメディア体系から、「広告だから面白い!」というメディアに立て直すために奔走していました。
作中のヒーロースーツの描写は3Dになりますが、2011年の「TIGER & BUNNY 」放送当時はピクサーなどのファミリー向けアニメ以外の3Dのアニメーションに親しみのないアニメファンも多く、拒否反応が生まれる懸念もあったのではないかと思います。
ですが、登場するヒーローたちにデザインされた実在する企業のプレイスメントにより、現実世界と繋がっているようなリアリティさが生まれました。それが本作の受け入れられたひとつの要因だと思いますし、「広告が作品の質を上げる」を体現されていて素晴らしいと感じました。
また、プレスメント企業様にインタビューを実施し、皆さんの本作への想いをきけば聞くほど、本作の魅力を再認識することができました。


■「TIGER & BUNNY 2」プレイスメント参加企業インタビュー
https://animeanime.jp/special/2090/recent/


10年近くたってもファンの熱量を感じられる現場にいられたことも含め、今年1番印象に残ったアニメです。

■『サマータイムレンダ』/阿部 裕華

原作は「少年ジャンプ+」で累計1億3,000万PVを誇る人気コミックス。幼馴染・小舟潮の訃報を聞き、和歌山市の日都ヶ島へ2年ぶりに帰郷した主人公・網代慎平。葬儀に参列すると、親友・菱形窓から「潮には他殺の可能性がある」と、潮の妹・澪からも「潮は殺された」と告げられる。日都ヶ島には、自分と同じ姿の“影”を見たものは死ぬという伝承があり、澪は潮の生前に「潮の“影”を見た」と話す。そんな潮の死と“影”の噂を中心に展開されるSFサスペンス作品。

基本的には原作準拠に物語が進んでいくが、原作の全13巻をTVアニメ25話分の中でとても丁寧に描いていた。丁寧なだけではなく、テンポの良さも本作の魅力の一つだろう。予測不可能な展開が際立つように、毎話クリフハンガーで締める演出は巧妙だ。また、物語の舞台である和歌山の島の風景は美しく、登場人物たちの表情は感情の機微が繊細に表現され、得体の知れない影の不気味さとそんな影と戦うアクションシーンの恐怖と迫力に引き込まれる。原作の良さを損なうことなく、アニメーションの良さを最大限に活かしている。

しかし唯一、ほかの話数と比較すると原作と大きく異なる回があった。それは最終回「「ただいま」」だ。さまざまな困難が終わり、平和な世界線を生きる登場人物たちの後日談が描かれている。全くのアニメオリジナルというわけではなく、厳密には原作最終話の間を補完した原作+アニメオリジナルの内容なのだが、これがとても良かった。視聴者が「これ!これが見たかった!」と気づかせてくれるような補完をしてくれている。

中でも終盤のシーン。登場人物たちはさまざまな困難を辿っていたことを忘れているのだが、夏祭りを楽しむ慎平と潮がとある会話をきっかけにすべての記憶を思い出す。そして、原作は潮が笑顔で「おかえり」と告げて物語が終わるのだが、アニメ版は「おかえり」と告げたあとに潮が慎平の胸に頭を寄せ、そんな潮の頭に慎平が顔を乗せるというワンシーンが入るのだ。本来であれば二人で見ることのできなかった花火を背景に、さまざまな困難を乗り越え、さらに絆が深まった二人が思い合っている演出。エモーショナルにもほどがあるだろう……。原作最終回を読んで「もう少しイチャイチャしている二人が見たかったな……」という淡い欲を抱いていた一原作ファンとしても唸るシーンだった。慎平と潮、二人の未来に永遠の幸あれと願うばかりだ。

■『機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島』/須山 茂

2022年印象に残ったアニメ作品は?(印象に残ったシーン)との質問に
映画『機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島』をあげたい。

「ガンダム」という作品に於いて、多くの方がイメージする天才パイロットが
モビルスーツを駆使した迫力ある戦闘シーンを期待しているのであれば
本作は、いささか物足りなく思うかもしれない。

折しもロシアがウクライナに軍事進攻し、戦争は、アニメの中で見る虚構の世界
のお話ではなく、普段に目に触れるノンフィクションの出来事へと変わった。

特に印象に残ったシーンは、ジオンの攻撃を退けたドアンに駆け寄る子供たちが
「ドアンとアムロが居れば、戦争なんて怖くない!」という言葉に対し、
「それは違うぞ!戦争とは怖いものだ!」と諭すシーンである。
勝利の余韻から、一瞬にして“戦争”と言う現実を突きつけられた瞬間である。

そう、戦争に悲しむ人間があれば、戦争を引き起こすのもまた人間である。
ニュースで報道される暗闇の浮かぶ眩い戦火の中にも、人間ひとりひとりの物語がある
ことを思い知らされる作品であったと。

「あなたの身体に染み付いている戦争のにおい…それを消させて下さい」と
ガンダムがドアンのザクを海に投げ捨てる。

そして森口博子さんのエンディング曲「Ubugoe」と共に迎えるエンドロールには、
戦争から解放されたドアンと島の子供たちの穏やかな日常が挿絵として描かれている。

それぞれが 見てる世界は それぞれに正しい
でも荒れた地平に 訪れる 夜明けはひとつ

と歌詞の一節がゆっくりと心に染み込んでいく

そこに存在する登場人物ひとりひとりの物語が、どれ程にかけがえのないことなのか。
改めてのこの作品のすばらしさをこの場を借りてお伝えしたい。

■『リコリス・リコイル』/須山 茂

2022年印象に残ったアニメ作品は?(印象に残ったシーン)との質問に
テレビアニメ『リコリス・リコイル』第3話のシーンをあげたい。

おそらくは、多くのファンの方は、このシーンを1位にあげるのではないでしょうか!

単独行動によってDAでの居場所を失い、寮内にある噴水の前で悲嘆に暮れるたきなに
千束が優しく語りかける

「私は君と会えて嬉しい!」
「嬉しい嬉しい! 誰かの期待に応えるために悲しくなるなんてつまんないって」

「居場所はある。お店のみんなとの時間を試してみない?」
「それでもここがよければ戻って来たらいい。遅くない…まだ途中だよ。
チャンスは必ず来る。その時したいことを選べばいい」

と左腕のリコリス腕章部分をポンとたたく

17歳の少女から、人生において
こんな深いセリフが聴けるなんて思ってもみなかったですね。

このシーンがあって、作品への面白さの加速度が一気にあがったと思います。

「嬉しい!」が1回ではなく、そのあと「嬉しい嬉しい!」と2回付け加えられている
そして誰もが「誰かの期待に応えるため」に必死にもがいている日常に共感し
「遅くない…まだ途中だよ。チャンスは必ず来る。」と励まされる

このシーンだけでも何回リピートしたことか

51歳中年男性にとって青春や純粋な友情とは、すっかり縁遠くなってしまいましたが
2022年、最も元気をもらったシーンにこちらをあげたい!

■『モブサイコ100 lll』/スーサイド・モモ


超能力を持つ中学生の影山茂夫(通称:モブ)の除霊バイトや超能力バトル、その能力に悩む姿を描いてきた本作。
第3期は、悪霊・エクボとの対立、脳感電波部とUFO探し、そしてモブが片思いをしているツボミちゃんが転校……などのエピソードが詰め込まれた。
筆者の一番好きなエピソード・UFO探しも捨てがたいのだが、印象に残ったシーンとして、最終話「告白~これから~」を挙げたい。

ツボミちゃんへ告白しに向かう途中、事故に遭うモブ。それをきっかけに、歩きながら街を破壊するほどの“暴走状態”に陥ってしまう。同じ超能力者のテル、肉体改造部の部員たち、弟の律……さまざまな人物が駆けつけるが止めることはできない。それほど、モブの力は強大なものなのだ。

そんなモブと話をしようと、何回も吹き飛ばされながら(いろいろな吹き飛ばされ方をしてたのがおもしろい)辿りついた霊幻。彼は、霊能力を持っていないのに霊能者と自称し、モブに「師匠」と慕われている人物だ。

霊幻は「ずっとお前に言えなかったことがあるんだよ」と涙ぐみ、鼻水を垂らしながら“霊能力がない”ことを告白する。
この真実は、物語の大きなポイントにあたる。嘘をついていたことが明らかになったら、2人の関係はどうなってしまうのか……。

霊幻が自分を曝け出し、そしてモブのことを励ますために伝えた言葉。霊幻ってこういう人間なんだ、というのがとてもリアルに伝わってくる。嘘をついていても、霊幻がモブを隣で見守っていたことに違いはなかった。
原作を読んでいてもグッときたところだが、アニメではキャストの演技、演出が加わることで、また違った味わい深さを感じた。

こうして物語は収束を迎え、エピローグには、モブたちに誕生日を祝われて泣きそうになる霊幻、笑顔のモブの姿があった。まさに、100%にふさわしい最終回だった。

《animeanime》
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