「SSSS.DYNAZENON」ロボや怪獣に対する熱意に迫る! デザインスタッフ・野中剛&西川伸司インタビュー | アニメ!アニメ!

「SSSS.DYNAZENON」ロボや怪獣に対する熱意に迫る! デザインスタッフ・野中剛&西川伸司インタビュー

メガミマガジン8月号の表紙&巻頭特集は『SSSS.DYNAZENON』。ここでは、ダイナゼノンデザインを担当した野中剛さんと、怪獣デザインを担当した西川伸司さんによるインタビューの本誌掲載記事の一部を抜粋して紹介。

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『SSSS.DYNAZENON』のロボと怪獣のデザインに込められた胸躍る秘密とは!?【メガミマガジン8月号掲載インタビューより】
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アニメ・ゲーム美少女キャラクター情報誌「メガミマガジン」。発売中の8月号では表紙&巻頭特集に『SSSS.DYNAZENON』が登場! 魅力的なキャラクターたちもさることながら、ロボVS怪獣のワクワクするバトルシーンも楽しかった本作を、スタッフ・キャストインタビューを交えながら紹介します。ここでは、ダイナゼノンデザインを担当した野中剛さんと、怪獣デザインを担当した西川伸司さんによるインタビューの本誌掲載記事の一部を抜粋して紹介。おふたりのロボや怪獣に対する熱意がバンバン伝わってきます。


『SSSS.GRIDMAN』との違いを示す新たな試み


ーー野中さんが本作のメカデザインに携わったのはいつ頃からですか?


野中 2019年の2月に監督から「こういう形でお願います」と、メモをもらったのが始まりですね。『SSSS.DYNAZENON』の作業ってそこから半年くらいなんですよ。今回も作業に入る前に、監督からメカのラフをいただきました。「このパーツがこうなって、こういうフォーメーションで」みたいな。ダイナゼノンの分割はその時点である程度決まっていました。各機体の名前も決まってましたね。


西川 名前が先にあったんですね。


野中 そうなんですよ。でも監督のラフのダイナダイバーは、ほんとにただの箱で、「玩具として成立していれば、これくらい割り切った形でもいい」ってことだったと思うんですけど、「ダイバーって名前でただの箱じゃなぁ」と思って、潜水艦っぽくしました。


ーーダイナストライカーの先端が指になっているのも、野中さんのアイディアだそうですね。


野中 「陸上機が腕になる」ということなら、『SSSS.GRIDMAN』のバトルトラクトマックスの兄弟機というか同系列の機体なわけで、「マックスの先端がグーだったから、ストライカーはパー」という(笑)。変形合体ロボって、だいたい手首を隠しておいて、合体変形時に出すじゃないですか。それは絵的なカタルシスではあるんですけど、玩具的には腕より小さくならざるを得ない。ガンダムとかならそれが普通なんですけど、こういうロボの場合、パースペ(遠近法)を効かせて拳を大きく描くことが多いので、個人的には「隠してる場合じゃない」と思っているんですね。合体することが最初からわかっているものだし、実車のモチーフがあるわけでもないので、じゃあもう「手がついてる」とわかるデザインにしようと。


西川 劇中でも、バギー形態で手が活用されてましたしね。


ーー怪獣デザインの西川さんは、どうだったのでしょう。


西川 僕の場合は、本作の企画協力である円谷プロの渋谷(浩康)さんから連絡を受けまして。「まずは第1話の怪獣をお願いしたい」ということで、2019年の8月に最初のデザインを出しました。


ーー怪獣でも何かオーダーはありましたか?


西川 『SSSS.GRIDMAN』と同様に、監督のラフのようなものはありました。それと「怪獣優生思想の4人で、それぞれが受け持つ怪獣のタイプが違う」ということは決まってました。オニジャはゴジラのような2足歩行タイプ、ムジナが4足歩行、ジュウガが人型、シズムが不可思議という感じで。「最初の怪獣だし、操る人間との関係性がはっきりわかるようスタンダードな体型の方がいいだろう」と思って、第1話の怪獣は2パターン出したんですね。ひとつはもろにメカゴジラ的なデザインで、もうひとつは全体のフォルムに流れをもたせたデザイン。最終的に後者に決定しました。あと「原作『グリッドマン』の2クール目に合わせてメカ怪獣にしたい」という話もありました。


――原作『グリッドマン』の2クール目の怪獣は、メカ化されてましたね。


西川 ただ一方で「見た目はメカにしてほしいけど、劇中では怪獣としか呼ばれないので、そういうラインでお願いします」とも言われて、「メカだけど着ぐるみっぽい」というか、ガンプラのような機械的な関節ではなく、人が入っていそうな範囲に留めることを意識しました。


ーー第4話に登場したディドラスは西川さんにとって初めてデザインした「4本足のメカ怪獣」だったそうですが、後ろ足がひざをついているのは、いかにも着ぐるみっぽいですね。


西川 『帰ってきたウルトラマン』にキングストロンという怪獣がいるんですけど、監督はそれを意識している感じだったんですよ。なので打ち合わせのとき「キングストロンのソフビを持っていこうか」と思ったんですけど、「さすがにやりすぎかな」と思ってやめたんです。それでいざ打ち合わせに行ったら、机の上に監督自前のキングストロンのソフビが置かれていて、「やっぱりコレか!」って(笑)。


野中 以心伝心(笑)。


ダイナゼノンデザイン


野中剛


のなか・つよし


1966年生まれ。メカデザイナー・イラストレーター。学生時代に児童誌で「トランスフォーマー」のイラストを手がけ、バンダイ在籍時には、『スーパー戦隊』や『仮面ライダー』などの玩具の企画開発、「超合金魂」シリーズのプロデュースを担った。


怪獣デザイン


西川伸司


にしかわ・しんじ


1964年生まれ。マンガ家・イラストレーター・キャラクターデザイナー。主なマンガ作品は『土偶ファミリー』『YAT 安心!宇宙旅行』『青い海のサシミ』など。1989年以降、『ゴジラ』『ウルトラマン』など、数々の特撮品に怪獣&メカデザインなどで参加。

メガミマガジン8月号本誌ではこのインタビューの長文版を大ボリュームで紹介。また、雨宮哲監督、キャラクターデザインの坂本勝さん、アニメーションプロデューサーの志太駿介さんによる鼎談、南夢芽役の若山詩音さんのインタビューを紹介。『SSSS.DYNAZENON』への理解が深まる特集になっています。

【作品概要】
SSSS.DYNAZENON
Blu-ray第2巻、ポニーキャニオンより税込8800円で7月21日発売
きゃにめ特装版Blu-ray第2巻、ポニーキャニオンより税込9900円で7月21日発売
DVD第2巻、ポニーキャニオンより税込8800円で7月21日発売


STAFF
原作/グリッドマン
監督/雨宮哲
脚本/長谷川圭一
キャラクターデザイン/坂本勝
サブキャラクターデザイン/中村真由美
ダイナゼノンデザイン/野中剛
怪獣デザイン/西川伸司、酉澤安施、丸山浩、田口清隆、岡本英郎、板野一郎、後藤正行
ヒロイック作画チーフ/牟田口裕基
メカニックシークエンスディレクター/浅野元
助監督/宮島善博
3DCG制作/グラフィニカ
3DCGチーフディレクター/宮風慎一(グラフィニカ)
3DCGディレクター/市川孝次(グラフィニカ)
美術監督/権瓶岳斗
音楽/鷺巣詩郎
アニメーションプロデューサー/志太駿介
アニメーション制作/TRIGGER


CAST
ガウマ/濱野大輝
麻中蓬/榎木淳弥
南夢芽/若山詩音
山中暦/梅原裕一郎
飛鳥川ちせ/安済知佳
ジュウガ/神谷浩史
オニジャ/内田雄馬
ムジナ/諏訪彩花
シズム/内山昂輝
稲本さん/伊瀬茉莉也
鳴衣/田所あずさ
淡木/小笠原仁
なずみ/梶原岳人
らんか/土屋李央
金石/遠野ひかる
ナイト/鈴村健一
2代目/高橋花林
南香乃/佐伯伊織
ほか


(C)円谷プロ /©2021/TRIGGER・雨宮哲/「DYNAZENON」製作委員会

『SSSS.DYNAZENON』のロボと怪獣のデザインに込められた胸躍る秘密とは!?【メガミマガジン8月号掲載インタビューより】

《メガミマガジン編集部》
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