「ディズニーの吹き替えといえば山寺宏一」になったワケ 実写版「アラジン」ウィル・スミス“お墨付き”って本当? | アニメ!アニメ!

「ディズニーの吹き替えといえば山寺宏一」になったワケ 実写版「アラジン」ウィル・スミス“お墨付き”って本当?

「ディズニーの吹き替えといえば山寺宏一」となった理由とは? 5月21日に「金曜ロードショー」で『アラジン』が放送されるのを記念して、山寺宏一さんの声優としての凄さを紹介します。

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  • 『アラジン』ジーニー(C)2019 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved
5月21日放送の「金曜ロードショー」(日本テレビ系、21時~)では、ディズニーの不朽の名作を実写化した大ヒット作『アラジン』が本編ノーカットでテレビ初放送。人生を変えるチャンスを待つ貧しい主人公・アラジンと、自由に憧れる美しい王女・ジャスミンの身分の違う2人の運命的な恋、そして、3つの願いをかなえる魔法のランプを巡る壮大な冒険を描くエンターテイメント作品です。

1992年にディズニーが長編アニメーション映画として制作した『アラジン』の実写版ということで、公開決定が発表された時は大きな反響がありました。さらに、ランプの精・ジーニー役をウィル・スミスが演じると報じられると「ウィル・スミスしかいないと思っていた」「知ってた」という納得の声が多数。さらに、ビジュアルが公開された時には「ジーニーを実写化するとこうなるとわかっていた」「青いウィル・スミス」というコメントがSNSにあがり、世界中で話題となりました。

日本では、ウィル演じるジーニーの吹き替えを山寺宏一さんが務めるということも注目を集めました。アニメ版のジーニーを山寺さんが演じていることや、それ以外のディズニー作品でも数多く吹き替えを務めていること、さらに日本でウィル出演作が公開される際、山寺さんが吹き替えを担当することが多いことから「完璧なキャスティングすぎる!」「山ちゃんしかいないでしょ!」と、ファンの期待をさらに膨らませました。

今回、なぜ山寺さんが「ディズニーの吹き替えといえば山寺宏一」と言われるようになったのか、また、ウィル・スミスとの対談秘話などもご紹介します。

■「ディズニーの吹き替えといえば山寺宏一」の理由とは


山寺宏一
冒頭でも説明しましたが、山寺さんは数多くのディズニー作品に出演されてきました。しかもジーニーをはじめ、ドナルドダック、『美女と野獣』の野獣、『リトル・マーメイドII Return to The Sea』のセバスチャン、『リロ・アンド・スティッチ』のスティッチなど、誰もが知っているであろうキャラクターばかり。

「ディズニー」は老若男女問わず愛されている作品なだけに、アニメ・声優ファン以外の人も「ディズニー作品の吹き替えといえば山寺宏一」といった印象を持っているのではないでしょうか。

山寺さんのすごいところは「有名な作品に出ているから」「みんなが知っているキャラクターを演じているから」ではないのです。特徴的な声を武器にする声優さんがいる中で、山寺さんは際立って特徴のある声ではありません。しかし、人々の心に強く印象付ける理由は「表現力」。演じるキャラクターの特徴を掴み、「印象的」に仕上げる表現力が抜きん出ていると、筆者は感じます。

声質、トーン、セリフの言い回しなど、声に変化をつけることはもちろん、山寺さんはセリフではない“音”を使ってキャラクターを演じることも。上記したドナルドダックは、声ではなく息を使って楽器のようなイメージで音を出しているとか。そんな表現方法を思いつくのは、キャラクターを的確に捉えなければできないこと。このドナルドダックの演技がウォルト・ディズニー・カンパニーに認められ、特製の時計と原画が贈られたそうです。

山寺さんを“七色の声”と称する方もいますが、七色どころではない! 『アンパンマン』では12役、『ヤッターマン』では16役、さらには『彼岸島X』で50役を巧みに演じ分けました。

■ウィル・スミス本人から“お墨付き”!


『アラジン』ジーニー(C)2019 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved
「ディズニーといえば」だけでなく、「ウィル・スミスの吹き替えといえば山寺宏一」という印象も、『アラジン』によって濃厚となりました。

以前にも『アイ・アム・レジェンド』『アイ,ロボット』などでウィルの吹き替えを担当していた山寺さん。実写版『アラジン』の公開が決まった時には、ジーニー役をウィルが演じることを知り「他の人に取られたくない」と思ったそう。

そして、いざジーニー役に決まり、日本で行われたレッドカーペットイベントでは、ウィルと初対面。ウィルは「違う言語で声を演じている人と会えるのはすごいこと」と山寺との対面を喜びました。

映画公開時には『news every.』内で2人の対談が実現。山寺さんがジーニーの吹き替えを生で披露する場面があり、ウィルは「とても素晴らしい!」と大絶賛。本人“お墨付き”となりました。

■花江夏樹、細谷佳正も!山寺宏一がきっかけで「声優」に


上記のような活躍もあり、山寺さんは2017年に放送された『人気声優200人が本気で選んだ!声優総選挙3時間SP』(テレビ朝日系)にて堂々の1位を獲得しました。

山寺さんに憧れて声優になったという方もいるようです。
社会現象を起こしたアニメ『鬼滅の刃』で主人公・炭治郎を演じた花江夏樹さんもその1人。同じ事務所に入りたくて、現在所属している「アクロス・エンタテインメント」へボイスサンプルを送られたそう。
また、インタビューにて山寺さんが演じた中で一番好きなディズニーキャラクターを聞かれた際「山寺さんが演じた役はどれも魅力的で一番!は決められませんが、ドナルドが好きですね。とにかくカワイイですし、山寺さんにしか演じられない魅力がたっぷり。幼少期にアラジンを繰り返し見ていたので、ジーニーも好きです。カラオケに一緒に連れて行って頂いた時に『フレンド・ライク・ミー』を歌って下さったのは一生の思い出です」と語られています。

その他、『機動戦士ガンダム・鉄血のオルフェンズ』オルガ・イツカ役、『この世界の片隅に』北条周作役などを演じる細谷佳正さんも、『機動戦艦ナデシコ -The prince of darkness-』にて山寺さん演じる北辰がワープをするシーンを観て「自分もワープをしたい」と声優を志したと公言されています。

■吹き替えだけじゃない!アニメ、ドラマ、MCでも活躍


今回は実写版『アラジン』テレビ初放送ということで、山寺さんの“吹き替え”を主にした紹介記事を書かせていただきましたが、アニメ声優、俳優、司会、ものまね…など、山寺さんを語るには欠かせない要素はまだまだたくさんあります。

この記事を読んで、山寺さんのことをもっと知りたくなった方は、ぜひ一度調べてみてはいかがでしょうか?「この役も山ちゃんだったの!?」という驚きと同時に、山寺さんのすごさを実感していただけたらと思います。
《米田果織》
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