今さら聞けないアドリブで織りなす舞台劇「AD-LIVE」超入門! 他の舞台では味わえない、その魅力とは? | アニメ!アニメ!

今さら聞けないアドリブで織りなす舞台劇「AD-LIVE」超入門! 他の舞台では味わえない、その魅力とは?

声優の鈴村健一が総合プロデュースを務める即興舞台劇『AD-LIVE(アドリブ)』。全編アドリブでストーリーが紡がれるこの舞台の今さら聞けない魅力を解説します。

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『AD-LIVE 』(C) AD-LIVE Project
  • 『AD-LIVE 』(C) AD-LIVE Project
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  • 『AD-LIVE 』(C) AD-LIVE Project
昨今、“声優”という職業は、アニメ・洋画に声をあてるだけでなく、舞台に立っての演技力・アドリブ力が必須になっていきていると感じる。
それは、かつての“声優”がやっていた枠を飛び出し、バラエティなどのさまざまなメディアに進出し、活躍している今の“声優”たちを見ていればわかることだろう。
最近では「宮野真守」の活躍が目覚ましく、この名前はアニメ好きでなくても知っている・聞いたことがあるに違いない。

そして、その演技力・アドリブ力を大いに見せつけられるステージがある。

それが、声優の鈴村健一が総合プロデュースを務める即興舞台劇『AD-LIVE(アドリブ)』だ。

■『AD-LIVE(アドリブ)』とは?


そのタイトルの通り、全編アドリブでストーリーが紡がれることが大きな特徴。かつて鈴村がMCを務めていたWEB番組『鈴村健一の超人タイツ ジャイアント』のドラマCDの発売記念イベントとして企画され誕生したオリジナルコンテンツを源流としている。

舞台劇で決められているのは、大まかな世界観と、舞台上で起こるいくつかの出来事(ex.電話が鳴る、誰かが来る)のみ。キャラクター、セリフなど全てアドリブで紡がれ、出演者はお互いのキャラクターすらも舞台上で初めて知ることになる。

さらに、会話は“アドリブワード”と名付けられた、一般募集して集まったさまざまな言葉が書かれた紙を引きながら行うほか、物語に応じた追加キャスト(彩-LIVE )が登場することも。まさに“アドリブスキル”が試される演劇なのだ。

初演が行われたのは、2008年。最初は鈴村と岩田光央、櫻井孝宏の3人のみで2011年、2012年と公演が行われていたのだが、2014年から現在の「AD-LIVE」というタイトルになり、出演者が増加。

『AD-LIVE 』(C) AD-LIVE Project左から鈴村健一、岩田光央、櫻井孝宏
出演者が増えたことによって、ゲスト同士で組む回も生まれた。

今回、ファンが毎回足を運んでしまう『AD-LIVE』の魅力を、過去公演を振り返りながら紐解いていく。

■毎回新しい、なのにクオリティが高い!『AD-LIVE』の魅力


多くの声優ファンを虜にする『AD-LIVE』だが、実は筆者も初回の2008年からあししげく通うファンのひとり。
最初はただ「鈴村健一さんのアドリブ芝居が見てみたい」という思いから観に行ったものの、思い返せば開催される度に通ってしまっている自分がいた……。
一度見ただけで、また何度も足を運びたくなってしまう“魔の魅力”が『AD-LIVE』にはあるのだ。

その魅力はズバリ、“何度見てもすべて新しいステージ”ということ。
世界観が決まっているだけで、台本も何もないから、“たった一言”で展開がコロコロと変わっていく醍醐味がある。
最近では昼夜2公演行っているが、たとえ出演者が同じだとしても、世界感が変わるだけでコメディにもシリアスにもなっていく、“予想できない面白さ”がある。

『AD-LIVE 』(C) AD-LIVE Project鳥海浩輔がギャル、石川界人がチャラいラッパーを熱演し、会場を爆笑の渦に包んだ。
「AD-LIVE 2018」 神奈川公演(1日目)昼公演より

『AD-LIVE 』(C) AD-LIVE Project石川が女子高生、鳥海が歌舞伎役者を演じた夜公演。
性別、立場、世代も違う2人の交流に、感動で目をうるませる観客も多く見られた。
「AD-LIVE 2018」 神奈川公演(1日目)夜公演より

そして、たとえ親交のある人物だとしても、セリフや行動をすべて読めるはずがない。つねに先を読み、相手に「こうしてくれ……!」と何か希望を持ってストーリーを進めていくキャストを見ていると、こちらにもハラハラ感が伝わり、より一層その世界にのめり込んでしまうのだ。

そして、公演をやりきった後のキャスト陣のホッとした表情を見るのは、毎度こちらまで達成感が伝わってくるほど。全員声を揃えて「疲れた……。でも楽しかった!」と笑顔を見せるのだ。

また、毎公演、公演後に出演キャストによるアフタートークがあるのだが、「あの時にこうした行動をとったのは、こうしたかったから」、「このセリフを言うことで、結末につながるようにした」といった行動の意図を明かしてくれるので、観客も謎解き気分で公演を楽しめる。

さらにファンを引きつけるのは、“アドリブだとは思えないほどのクオリティ”が約束されていること。
2008年に行われた最初の公演の最後、客席にいた私、そして他の観客は度肝を抜かれた。涙まで誘ったステージで、鈴村が「全部アドリブでした!」とネタバラシしたからである。
おそらく全員が「え!?」と言うほどの衝撃が走った。声を出して驚かざるを得ないほど、筋の通ったストーリーが90分間展開されていたからだ。

それから数回、イベントやラジオなどでアドリブ力に定評のあった鈴村、そして演劇経験のある岩田、櫻井と3人で、安定した面白さの公演が行われていたのだが、2014年からはキャストが増加。
冒頭で名前を出した宮野も、この2014年度公演に出演しており、抜群の発想転換力を見せつけ、観客から爆笑を引き出していた。

その他にも、鈴村と深い親交のある森久保祥太郎、俳優としても活躍し、「AD-LIVE」の映画、ドキュメンタリーなど映像作品の監督も努めた津田健次郎、即興ソングが自慢の下野紘など、演技力だけでなく、トークや切り替えしなどの対応力に定評のある豪華声優陣が多くキャスティングされている。

『AD-LIVE 』(C) AD-LIVE Project森久保祥太郎×小野賢章×鈴村健一
「AD-LIVE」10周年記念公演(2日目)夜公演より

『AD-LIVE 』(C) AD-LIVE Project浅沼晋太郎×津田健次郎
「AD-LIVE 2018」大阪公演(2日目)昼公演より

『AD-LIVE 』(C) AD-LIVE Project「AD-LIVE 2018」小野賢章×下野紘
大阪公演(1日目)夜公演より

組み合わせ方法などは明かされていないのだが、ゲスト同士が組み合わさるようになってからも、「この組み合わせの芝居、ぜひ見てみたい!」と思わせる絶妙な“掛け算”をしてくるのが憎いところ。
また、「次は誰が出演するのか?」「どのような組み合わせになるのか?」と次回公演を期待させる要素にもなっている。

■『AD-LIVE 2018』がTV初放送! 10周年を記念した豪華公演も


「AD-LIVE 2018」と、10周年を記念した特別公演『AD-LIVE 10th anniversary ~とてもスケジュールがあいました~』が、「ファミリー劇場」にて12月より5か月連続でTV初放送される。

ライブビューイングを含め、過去最高の11万人動員を記録した同公演。これまでは、テーマに添った大まかなストーリーや出来事に合わせ、出演者がキャラやセリフをアドリブで紡いでいたのだが、2018年度公演では、決まっているのは「世界観」と「最後の行動」のみ。ストーリー自体もキャストがアドリブで生み出していかなければいかなくなったのだ。

そして、出演者2名に加え、鈴村は全公演にストーリーテラー役として出演。その場その場で、“第三者”として設定や状況を付け加え、ストーリーに変化を加えていく。2名の出演者は、その変化にもリアルタイムに対応しながら演じていかなければならない。

そんな2018年度公演の出演者は、以下にて紹介。

    ・「AD-LIVE 2018」埼玉公演(1日目)昼夜公演
    寺島拓篤×中村悠一

    ・「AD-LIVE 2018」埼玉公演(2日目)昼夜公演
    関智一×福圓美里

    ・「AD-LIVE 2018」埼玉公演(3日目)昼夜公演
    蒼井翔太×岩田光央

    ・「AD-LIVE 2018」埼玉公演(4日目)昼夜公演
    梶裕貴×羽多野渉

    ・「AD-LIVE 2018」神奈川公演(1日目)昼夜公演
    石川界人×鳥海浩輔

    ・「AD-LIVE 2018」神奈川公演(2日目)昼夜公演
    櫻井孝宏×前野智昭

    ・「AD-LIVE 2018」大阪公演(1日目)昼夜公演
    小野賢章×下野紘

    ・「AD-LIVE 2018」大阪公演(2日目)昼夜公演
    浅沼晋太郎×津田健次郎

    ・AD-LIVE 10th anniversary ~とてもスケジュールがあいました~」(1日目)昼夜公演
    蒼井翔太×浅沼晋太郎×梶裕貴×下野紘×寺島拓篤

    ・AD-LIVE 10th anniversary ~とてもスケジュールがあいました~」(2日目)昼夜公演
    岩田光央×小野賢章×櫻井孝宏×鈴村健一×森久保祥太郎

    ※「AD-LIVE 2018」公演全日出演:鈴村健一
    ※「AD-LIVE 10th anniversary ~とてもスケジュールがあいました~」両日出演:浅沼晋太郎、鈴村健一


見よ、このラインナップ……!
昨年、この情報を知った筆者は、どうやってスケジュールを組めば全通できるのか悩んだほど。
歌手や舞台俳優としても活躍する蒼井翔太と、『AD-LIVE』の立ち上げから携わっている岩田の異色タッグ。また、初出演ながら抜群の演技力を持つ前野智昭と、トークや切り返しの上手さから“世界一のレシーバー”との異名を持つ櫻井孝宏のコンビなど、声優好きが注目してしまう組み合わせばかりだったからだ。

『AD-LIVE 』(C) AD-LIVE Project蒼井翔太×岩田光央
「AD-LIVE 2018」埼玉公演(3日目)昼公演より

『AD-LIVE 』(C) AD-LIVE Project櫻井孝宏×前野智昭
「AD-LIVE 2018」神奈川公演(2日目)昼公演より

特に、埼玉公演2日目にあたる関×福圓
実は筆者、関が座長を務める劇団「ヘロヘロQカムパニー」にも長年公演がある度に通っているのだが、福圓は自身でも劇団「クロジ」を主宰し、過去に何度もヘロQの舞台に出演し、関と共に舞台上で演じてきた仲。
2人の高い演技力・アドリブ力を知っているからこそ、この『AD-LIVE』でどのような物語を作るのかに大きな期待を抱いていた。

『AD-LIVE 』(C) AD-LIVE Project関智一×福圓美里
「AD-LIVE 2018」2018年9月16日昼公演より

当日は残念ながら昼公演しか見に行けなかったのだが、やはり舞台慣れしている2人だけあって、アドリブで物語を紡いでいかなければならないというルールもなんのその。
関にいたっては、舞台裏のスタッフにまで無茶ぶりを繰り出す始末で、台本がない即興で作った舞台だとは思えないほどのクオリティの高い公演となっていた。

このように、組み合わさるキャストが、何の作品で共演していたか、舞台経験はあるのか、プライベートで交流はあるのかなどを先に知っておくことで、より深く公演を味わうことができる。
アドリブだけでステージを作っていくのは、演技力に加え“関係性”も大きなポイントとなりえるからだ。

また、出演者の人数も重要。過去最大でも3人だった出演者が、「AD-LIVE 10th anniversary ~とてもスケジュールがあいました~」ではなんと、前代未聞の5人に。さらにそこへ、ストーリーテラー(17日公演:鈴村健一、18日公演:浅沼晋太郎)が加わる。
ただでさえ、共演者がどのような展開に持っていきたいのか考えるのに忙しいところ、新たな要素が増すことで想像の楽しさがさらに膨らんでいく。

このように1つ要素が変わるだけで、物語も大きく変わってくる“スリル”も『AD-LIVE』の魅力と言えるだろう。

■鈴村健一が“アドリブ”で全公演を60秒解説!


また、このTV初放送を記念して、鈴村によるオリジナルミニ解説番組『HITO-LIVE』 も放送。各公演の放送直前に、鈴村が“アドリブワード”を駆使しながらピッタリ60秒で解説する内容で、撮り直し無しの一発本番で時間内に見どころを伝えていく。

『AD-LIVE 』(C) AD-LIVE Project鈴村健一
『AD-LIVE 2018』のTV初放送は、12月1日(日)オンエアの埼玉公演(昼・夜)回からスタート。

すでに11周年を迎え、「今から入るには深すぎる世界なのでは?」と敬遠する方もいると思う。しかし、上述した通り『AD-LIVE』は出演者や組み合わせ、設定が毎回変わるため、昔からのファンもつねに新しいものを毎回目の当たりにしている。
これから観ようと思っている方も、まずは気軽に観ていただきたい。

声優の新たな一面、そして真の演技力を見ることができる『AD-LIVE』。ぜひファミリー劇場での2018年度公演を振り返り、その魅力に触れてみてほしい。

◆放送概要◆

「HITO-LIVE」
放送局:CSファミリー劇場
放送日程:12月1日/8日21:00~ほか各公演放送直前
出演:鈴村健一

「AD-LIVE 2018」(2018年・全16公演)
『AD-LIVE 』(C) AD-LIVE Project
【埼玉公演1日目・寺島拓篤×中村悠一 】
昼公演:12月1日(日)21:00~
夜公演:12月1日(日)22:45~

【埼玉公演2日目・関智一×福圓美里】
昼公演:12月8日(日)21:00~
夜公演:12月8日(日)22:45~

「AD-LIVE 2018」出演者:寺島拓篤、中村悠一、関智一、福圓美里、蒼井翔太、岩田光央、梶裕貴、羽多野渉、石川界人、鳥海浩輔、櫻井孝宏、前野智昭、小野賢章、下野紘、浅沼晋太郎、津田健次郎/鈴村健一(全日出演)

「AD-LIVE 10th anniversary~とてもスケジュールがあいました~」 (2018年・全4公演)

『AD-LIVE 』(C) AD-LIVE Project
放送日程:2020年1月以降
出演:蒼井翔太、梶裕貴、下野紘、寺島拓篤/岩田光央、小野賢章、櫻井孝宏、森久保祥太郎/浅沼晋太郎、鈴村健一(両日出演)

「AD-LIVE 2017」(全12公演)
放送日程:12月1日(日)11:00~/24:30~/12月8日(日)12:45~
出演:鈴村健一、てらそままさき、鳥海浩輔、中村悠一、関智一、羽多野渉、豊永利行、森久保祥太郎、高垣彩陽、津田健次郎、蒼井翔太、浅沼晋太郎
※公演順、敬称略

ファミリー劇場『AD-LIVE』特設ページ:https://www.fami-geki.com/ad-live/special/
《米田果織》
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