中国を代表する動漫（アニメやマンガ、ゲームなど）イベント「CP」には、同人サークル以外にも動漫企業とロリータブランドが出展。同人区、動漫企業区、ロリータブランド区、イベント区と大きく4つに出展エリアが分けられた中で、ロリータブランド区のブースは128を数えました。
期間中のロリータブランド区では、各ブランド一推しのロリータ服に身を包んだモデルが彩るブースを、コスプレイヤーを含む若い女性や男性カメラマンが多く訪れていました。
※画像クリックまたはタップで他の写真を見る中国の動漫イベントはコスプレイヤーを中心に発展したと言われますが、同イベントにロリータブランドがこれほど多く出展するのは、ロリータ服が中国で大流行している背景があります。
ロリータブランド「Cute.Q」ブースの担当者に中国ロリータ事情を訊きましたので、同ブースのロリータモデル撮り下ろし写真と合わせてお届けします。
――中国でロリータ・ファッションが流行し始めたのはいつ頃ですか？
2016年頃だと思います。私の周りでは2010年頃にロリータ服を着る人が出てきました。ロリータ文化は中国で徐々に受け入れられ、2015～2016年頃には街中でロリータ服を着た女性が急激に増えました。
――中国でこれだけ多くの女性にロリータ・ファッションが好評なのは何故ですか？
やっぱり、とても可愛いことが挙げられますね。ロリータ服は大変可愛らしいので、それを着る女性の可愛さを更に増してくれる魅力があります。これは、世の中のロリータ・ファッションを好む女性に共通する理由ではないかと思います。
※画像クリックまたはタップで他の写真を見る――中国では多くのコスプレイヤーも、ロリータ服を着ていると聞きました。
実は私もコスプレイヤーなんです！ 2007年からコスプレを始めて、ロリータ・ファッションが好きなコスプレ仲間が増えました。
――「CP」に参加するロリータブランドが増えたのはいつ頃ですか？
こちらも2016年頃から増えたと思います。どのロリータ服にも思想や表現したい可愛らしさが詰まっています。これだけ多くのブランドが出展しているので、来場者は自分の思想を表したいブランドに出会えると思います。
※画像クリックまたはタップで他の写真を見る――「CP」に出展することで、どれだけの成果を得られるのでしょうか？
弊社の場合は、どれだけ多くの利益が出るのかなどはあまり考えていません。できるだけ多くの人に弊社のブランドを知ってもらうことを第一に考えています。ロリータ服は写真で見るのと実際に見るのとではイメージの差があるはずですから、直接見てもらうことで弊社のブランドを好きになってもらえたらなと思っています。
※画像クリックまたはタップで他の写真を見る――中国のロリータ・ファッションはどのようなスタイルに分けられるのでしょうか？
大きな括りで言えば、日本と変わらないと思います。中国の主流スタイルは、お姫様のようにキュートな「スウィートロリータ」、落ち着きのあるヨーロピアンな「クラシカルロリータ」、ゴシックの要素を取り込んだ「ゴシックロリータ」、カジュアルテイストな「ソフトロリータ」の4タイプに大きく分けられます。
「ソフトロリータ」は表現の自由度が比較的高く、「スウィートロリータ」では中華の要素が加えられているものもあります。
※画像クリックまたはタップで他の写真を見る――その中で「Cute.Q」はどのような特徴がありますか？
基本的には「ソフトロリータ」のファッションに括られますね。学校や会社などで制限を受けにくい、可愛いロリータのテイストを加えたカジュアルな装いです。
15歳から25歳くらいの年齢層の女性で、普段から気軽にロリータ・ファッションを楽しみたいと思う女性をメインターゲットにしています。
――最後に、「Cute.Q」でファッションモデルを決める基準を教えてください。
見た目だけでなく、本人が持つ気質が自社ブランドのロリータ服に合っているかを重要視しています。
※画像クリックまたはタップで他の写真を見る撮影：乃木章（@Osefly）
