浄園プロデューサーはシリーズ第3弾の題材を不二子にした理由について「TVシリーズ『峰不二子という女』のキャラクターデザインをやっていいただいたときから、小池さんの描く峰不二子には吸い込まれそうな目力があって、ルパンファンも満足のいく不二子が描けると思っていた」とコメント。
小池監督は「不二子を掘り下げたものを作りたい。不二子の共通の3要素となる知性、美貌、そしてフィジカル。そこにさらに付加価値がある不二子を描きました」と本作のコンセプトについて触れた。
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左からジェイムス下地、小池健監督、高橋悠也、浄園プロデューサー
高橋は「石井克人クリエイティブ・アドバイザーのメモに“色気や話術では通用しない不二子”とあったので母性があるのかないのか、今まで踏み込んだことのない母体を出したいと思い書きました」とシナリオ会議で軸が決まったことを明かす。
さらにシリーズのテーマである殺し屋とのバトルシーンについては、今回の不二子の武器は“毒”だと語った。
本作の見どころであるアクションについて小池監督は「アクションシーンの前後の不二子とビンカムのシーンを、同じ原画さんが担当していただいたので流れを分かってくれていました。理解している方がアクションも担当してくれたので素晴らしいものができました」とその仕上がりに太鼓判を押した。
ジェイムス下地は「今作は前作よりもさらに大変でした。最初のシーンだけでも作るのに10日間かかり、でもそこができたらあとは自然と作ることができました。今回はアニメの不二子が実写に見えるくらいのリアリティを出したくて頑張りました!」と意気込みを明かす。
最後に浄園プロデューサーは「不二子は悪すぎる女。それなのに不二子は悪いという印象を持たない。でもそんな不二子が素敵だなって思うから狙い通りになってよかったです」と完成映像を見た感想を伝え、19年4月に亡くなった原作者のモンキー・パンチに向けて「先生見てますか? 今日もルパン三世はここに生きています」と力強く声を響かせました。
小池監督も「全スタッフが全力で作ったこの作品もモンキー先生の作品のひとつとして末永く応援していただけたら嬉しいです」と話し、会場からの温かい拍手に包まれてイベントは幕を閉じた。
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左からジェイムス下地、小池健監督、高橋悠也、浄園プロデューサー
『LUPIN THE IIIRD 峰不二子の嘘』
新宿バルト9ほか限定劇場上映中
原作:モンキー・パンチ (C)TMS