【今夜金ロー】「時をかける少女」ってどんな作品? ストーリーや細田守作品での位置づけを解説 | アニメ!アニメ!

【今夜金ロー】「時をかける少女」ってどんな作品? ストーリーや細田守作品での位置づけを解説

「タイムリープ」の能力を持つ女子高生・紺野真琴と同級生・間宮千昭、津田功介の友情と恋愛模様を描いた同作は、細田守監督にとって分岐点とも言われています。

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『時をかける少女』(C)「時をかける少女」製作委員会2006
  • 『時をかける少女』(C)「時をかける少女」製作委員会2006
細田守監督の最新アニメ映画『未来のミライ』公開を記念して7月20日、夏アニメを代表する『時をかける少女』(2006年公開)が「金曜ロードSHOW!」(日本テレビ系)で放送されます。「タイムリープ」の能力を持つ女子高生・紺野真琴と同級生・間宮千昭、津田功介の友情と恋愛模様を描いた同作は、細田守監督にとって分岐点とも言われています。

■原作


1967年に刊行された筒井康隆の青春SF小説が原作。時間を跳躍する不思議な能力を持つ中学3年生の少女が、未来から来た青年との出逢いを通して様々な経験を重ねていく物語です。タイムリープというSFでありながら、恋愛や学園といった青春要素を織り交ぜています。

これまで映画やドラマで何度も映像化されており、大林宣彦監督と原田知世さん主演による1983年の実写版がとりわけ有名です。アニメ『時をかける少女』は大林宣彦監督による実写版の約20年後の世界が舞台で、実写版の主人公である芳山和子が成長した姿で登場します。

■ストーリー


高校2年生の紺野真琴は、遊び仲間である間宮千昭と津田功介の2人と楽しい毎日を送っていました。しかし、理科実験室に落ちていたクルミをうっかり割ってしまったことがきっかけで、時間を飛び越えて過去に戻る力「タイムリープ」を手に入れます。

タイムリープの力を手に入れた真琴は、千昭や功介とカラオケでノドが枯れるまで歌ったり、3人で何度も野球をしたりと何気ない日常を思う存分満喫。いつまでも続くと思われた楽しい毎日は、千昭が真琴に告白することで終わりを告げます。

関係が変わることを恐れた真琴は、告白をなかったことにするために「タイムリープ」を繰り返します。残り回数が底をついた時にようやく、自分にとってかけがえのない時間がそこにあったことに気づいた真琴は驚きの真実に辿りつくのでした。

■細田守監督がフリーになって初のアニメ映画


東映動画(現・東映アニメーション)に1991年に入社して以来、順調にキャリアを積み上げた細田監督が2005年に退社してフリーになってから初めての長編アニメ映画が『時をかける少女』でした。

当初は全国で6館のみと上映館は少なかったものの、インターネットなどによる口コミ効果で観客が途切れず、最終的に上映館数は延べ100館を超えて40週を超えるロングランヒット。第30回日本アカデミー賞「最優秀アニメーション作品賞」、第31回アヌシー国際アニメーション映画祭「長編部門特別賞」など国内外で数々の賞を受賞しました。

その後、『サマーウォーズ』(2009年公開)、『おおかみこどもの雨と雪』(2012年公開)、『バケモノの子』(2015年公開)、最新作『未来のミライ』など、細田守監督オリジナル原作アニメ作品が次々と生まれました。まさに監督人生の分岐点と言える作品が『時をかける少女』だったのではないでしょうか。

■東京国立博物館による野外上映も


同作で芳山和子の勤務地として東京国立博物館が登場することから、2014年に「博物館で野外シネマ」第1回上映作品にも選出。劇場公開10周年となる2016年にも再び野外上映が行われ多数の観客が集まるなど、まさに時代を超えて愛される作品です。まだ観たことがない人も、観たことがある人もぜひこの機会にぜひご覧いただきたいです。
《乃木章》
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