磯監督が原作から手掛ける『地球外少年少女』は、AIやインターネット、SNSが普及する2045年の宇宙を舞台にした物語。“スマート”と呼ばれる携帯端末や人型ロボット、ドローンなど、磯監督が想像する近未来の宇宙を詰め込んだ作品だ。
劇中では、そんな宇宙空間にオープンした日本製の商業ステーションにおいて大規模な事故が発生。ステーションに取り残された子どもたちが、数々の危機を乗り越える姿が描かれていく。
磯監督は、2007年放送の『電脳コイル』でも原作・監督を務め、同作は「2007年文化庁メディア芸術祭アニメーション部門優秀賞」や「第29回日本SF大賞受賞作品」などを受賞したことで大きな注目を集めた人物だ。
磯監督は新作の発表にあたり、「宇宙を舞台にしたアニメをあまり見かけなくなり、自分で作ってしまおうと思いました」と制作の経緯を明かしつつ、「宇宙はすでにSFに登場する遠いイメージではなく、実際に行ける場所になりつつある。そんな環境に投げ込まれた少年たちが体験する冒険を、実際に行ってみてきたような感覚で描いてみたい」とコメントした。
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またキャラクターデザインは、『交響詩篇エウレカセブン』シリーズや『ガンダム Gのレコンギスタ』でも知られる吉田に決定。今回お披露目になったコンセプトビジュアルは吉田の描き下ろしによるもので、宇宙空間に投げ出され不安とも焦りとも取れない表情を浮かべる少年と、爆発する宇宙ステーションが描かれている。
美しい地球からは、宇宙作品ならではの夢や希望を、少年と背後で爆発する宇宙ステーションからは数々の困難を予感させるような仕上がりだ。
そしてアニメーション制作は、映画『ひるね姫 ~知らないワタシの物語~』や『CYBORG009 CALL OF JUSTICE』など、デジタル作画に特化したアニメスタジオであるSIGNAL.MDが手掛けることも明らかに。
『電脳コイル』でARによる心躍る世界を描き切った磯監督はどのような近未来の宇宙を描くのか、11年ぶりとなる新作の続報に注目していきたい。
オリジナルアニメ『地球外少年少女』
<スタッフ>
原作/監督/脚本:磯光雄
キャラクターデザイン:吉田健一
制作:SIGNAL.MD
<スタッフ>
原作/監督/脚本:磯光雄
キャラクターデザイン:吉田健一
制作:SIGNAL.MD
(C)MITSUO ISO/avex pictures 2014