劇場版「Fate」“聴きどころ”に迫る! 音楽・梶浦由記×主題歌・Aimerの特別対談
劇場版『Fate/stay night [Heaven’s Feel]』の大ヒットを記念して、音楽家・梶浦由記とシンガーソングライター・Aimer(エメ)による対談が実現。日常の裏で侵食される世界を描いた“桜ルート”をどう見ているのか…音楽面を中心に、[HF]の魅力を語った。
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絵合わせの段階から何度も観ていたという梶浦は、本編について「完成したものがここまですごい映像になると思いませんでした。雪のきれいさや表情の細かさ…何より大量の虫ですね」との驚きを語る。
これに「ああ~(笑)」と応じたAimerは、「私はとにかく戦うシーンに感動して、“どういうことなんだ!?”って思うくらい迫力を感じました」といい、「それにキャラのセリフが少ない分、効果音も印象的でしたね。最初に士郎が弓を引く音などもリアルで、まるで実写映画のようでした」と続ける。
本作における音楽の特徴としては、梶浦が「今回は、これまで描かれていた『Fate』の物語が、士郎と桜による日常の裏側にあります。ですから裏の話が進んでいくときは、今まで通りのたくましい音楽で。反対に士郎たちのパートでは、ラブストーリーを盛り上げる音楽になっています。こちらは以前の『Fate』にはない音ですね」と言及。
それを聞いたAimerは「士郎たちの狭い世界の背景に壮大な戦いがあるという対比になっているんですね」と受けつつ、「ちなみに、士郎と桜が蔵の中でお話するシーンで『花の唄』のアレンジをしていただいた楽曲が流れ、そこで私は思いっきり泣きました(笑)」と明かした。
また主題歌『花の唄』については、梶浦が「完全に桜目線の歌」と明言。「歌詞は少しネタバレですけど(笑)。その旨を制作側に伝えたら「いいんじゃないですか」って」と、制作の背景にも触れた。
Aimerは「歌詞を追うにつれて、どんどん殴られている感じすらしました」と胸中を明かし、その女性的な歌詞に「自分も女性だから、とてもシンパシーを感じます。汚れのないものって、振り切ってしまえばどす黒くなる場合もある。歌っていて、自然と感情的になりました」とも語る。
最後に作品の“見どころ・聴きどころ”については、音に携わった立場から「士郎と桜の2人の世界と、バトルシーンの音楽の落差に注目していただければ」という梶浦。Aimerは「自分で歌ったのにエンドロールで感動して泣いてしまいました」という主題歌について、「梶浦さんが桜の気持ちを表現してくださったのでエンドロールで席を立たずに最後まで『花の唄』を聞いていただけたらうれしいです!」とメッセージを寄せた。
劇場版『Fate/stay night [Heaven’s Feel]』第一章は10月14日より公開中。3週目を迎えた10月28日からは、来場者特典として「ufotable描き下ろしミニ色紙」が配布されている。ストーリーや映像はもちろん“聴きどころ”にも耳を傾けるべく、劇場に足を運んでみたい。
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