神山健治監督がキャラクタープロデュース論を展開 早稲田祭で「キャラプロ!」開催 | アニメ!アニメ!

神山健治監督がキャラクタープロデュース論を展開 早稲田祭で「キャラプロ!」開催

2016年11月5日(土)、早稲田大学の「早稲田祭」にて、早稲田リンクス主催のトークイベント「キャラプロ!」が開催された。

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2016年11月5日(土)、早稲田大学の「早稲田祭」にて、早稲田リンクス主催のトークイベント「キャラプロ!」が開催された。本イベントは、『攻殻機動隊S.A.C.』や『精霊の守り人』、『東のエデン』など数々の名作を手掛けた監督・神山健治が、自身のキャラクタープロデュースについて語るトークイベント。
前線で活躍している監督の話を聞くことができる貴重なチャンスとして、会場は満席状態。神山監督が登場すると、大きな拍手で迎えられた。また、本イベントの様子は、ニコニコ生放送、LINELIVEでも配信されていた。

挨拶のあとは、早速作品についてのトーク。まずは『攻殻機動隊S.A.C.』の主人公・草薙素子のキャラクター性について。素子は、原作者である士郎正宗、映画一作目を手掛けた押井守、神山監督と、それぞれに少しずつ違ったキャラクターに描かれている。
神山監督は、TVシリーズにしていくにあたって、原作のようにギャグ顔とシリアスを組み合わせることや、映画版ほどの作画クオリティを維持し続けることが難しいことから、TVシリーズで毎話付き合って行けるように作っていったと語った。
また、人工知能を持った戦闘用ロボット・タチコマについて、ネット社会が進むと、個人と全体の総意というものがどうリンクしていくか、その先にどのような現象が起きるのか、という本作のテーマを体現してくれるキャラクターとして、タチコマを入れたと明かした。

続いて『精霊の守り人』。こちらは漫画ではなく小説が原作なため、キャラクターの外見から作っていった、と監督。アニメ化は、まずは自分がファンになって、そこからキャラクターを具体的にしていくそうだ。「主人公のバルサは素子のように強い女性だが、似て非なるキャラクター。バルサからは母性を強く感じたため、女性らしく描いた」と明かした。

そして、監督が原作から担当している『東のエデン』。主人公・滝沢朗を作っていく際、分かりやすいキャラクターにするために、「原宿のスクランブル交差点に全裸で置き去りにされても、5分後にはズボンを自力で手に入れて帰ってくるような男にしたい」とスタッフに話したことを明かし、笑いを誘った。また、みんなのためではなく、疑われていた自分を信じてくれたヒロイン・森美咲のために戦う男子を描きたかったそう。これは、人類はどうでもいいけど牧村美樹を助けたい!という『デビルマン』の主人公・不動明からヒントを得ている。

その他、今年11月25日より劇場公開される『CYBORG009 CALL OF JUSTICE』についても語られた。009のメンバーは1人1人が改造され、武器となるものが埋め込まれている。一見攻殻機動隊と似ているが、設定がより現実離れしているため苦労も多かったと監督。また、本作のキャラクターたちは、戦いたくないのに戦わされているところも特徴的であると述べた。

質疑応答のあとは、いよいよ2017年3月18日公開予定の最新作『ひるね姫~知らないワタシの物語~』について。主人公・森川ココネは、今までと違ってごくごく普通の女子高生。自分の娘に見せたい映画として考えたとのこと。また、ひるね姫にはロボットも出てくる。普通の女の子の家にロボット・ハーツがあったり、ぬいぐるみが動いたりするのは一体どういうことなのか、楽しみにしていてほしいと語った。今年話題になったVRが普及している場面も登場するなど監督の希望も入っている。

最後は再度質疑応答のあと、『ひるね姫~知らないワタシの物語~』のハーツくんの着ぐるみが壇上に登場し、本トークイベントは終了となった。
《月乃雫》
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