KADOKAWAがタイでの出版事業を本格化 バンコクにAmarinとの合弁会社設立
KADOKAWAがタイの総合出版最大手であるAmarin Printing and Publishing Public Company Limitedとの間で、マンガ・ライトノベルのタイ語出版事業などの共同展開を目的とする合弁会社を設立することに合意した。
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現在タイの出版市場規模は1,000億円を超え、ASEANでも最大規模にまで成長している。特にライトノベルやコミックなどの日本産コンテンツが順調な推移を見せているのが大きな特徴だ。
今回KADOKAWAと合弁会社を設立するAmarinは、書籍・雑誌などを手掛けるタイ最大の総合出版社としての地位を築いている。グループ内には出版印刷・取次事業や全国約200店舗の書店網が存在し、さらにオンライン書店としても国内最大手の実績を残している。KADOKAWAはタイ市場での展開を本格化するにあたり、同社が最適な事業パートナーと考え、今回の合意に至った。
Amarinは、出版の中でもライフスタイルやファッション関連の女性雑誌でも国内最大手である。また情報番組を放映するデジタルTV放送局も所有しており、情報の発信力に長けている企業だ。タイからの訪日観光客が近年増加の一途を辿る中で、観光メディア事業の展開においても、高い親和性と補間効果が期待できる。
合弁会社KADOKAWA AMARIN COMPANY LIMITEDの事業は、2016年10月より開始。その後はAmarinの製造・物流インフラ、販売網等を最大限活用しながら日本コンテンツのポテンシャルの最大化を目指していく。そして将来的には、デジタル市場の拡大を見据えた電子書籍等のプラットフォーム整備も進めると発表した。
KADOKAWAは2016年3月にタイのバンコクアニメなどのコンテンツ制作の養成学校「KADOKAWA Animation and Design School」を設立したばかりだ。今回の出版事業展開で、タイでの自社コンテンツ展開に力を入れていることが分かる。近年アジアでの事業展開を進めているKADOKAWAがどのような新コンテンツを生み出すのか、海外からも注目を集めそうだ。
KADOKAWA AMARIN COMPANY LIMITED
所在地:タイ王国 バンコク市
設立:2016年9月(予定)
事業開始:2016年10月(予定)
事業内容:タイ語版マンガ・ライトノベルの翻訳出版等