2016年5月13日に発表された日テレホールディングスの2016年3月期決算によれば、動画配信プラットフォームのHuluの売上高が急伸している。決算資料によれば、Huluを運営するHJホールディングスの通期の売上高は前年比で53.1%増の127億6400万円と100億円の大台を越えた。営業損失は21億4500万円、経常損失は21億円、当期純損失は21億3800万円と依然赤字が続きその金額も大きいが、2015年3月期に比べて営業損失で約15億円改善した。その幅は縮小に向かっている。売上高の伸びは、有料会員の増加に支えられている。2016年3月末時点の有料会員数は約130万人と前年同時期に比べて30万人増えた。会員数の増加は、積極的なプロモーション、そしてコンテンツ獲得に力をいれているためだ。良質な番組を提供し、プロモーションをかけることで、新規会員の獲得を目指している。一方で、これが運営コストを引き上げており、売上高が大きく伸びたにも関わらず赤字となっている理由でもある。しかし、Huluは投資の手を緩めない。コンテンツの獲得に加えて、今後はオリジナルコンテンツ制作も積極的に推進するとしている。番組の質と量に加えて、独自性も進める構えだ。これにより2017年3月末の有料会員数は、166万人を目指す。そして今期の売上高は167億8400万円、営業損失は17億9000万円を見通す。今期も幅は縮小するものの、依然、赤字となる。日本テレビのHulu Japanの買収は2014年4月、来季の見通しも含めると3期連続の赤字となる。こうした大胆な戦略は、日テレホールディングスの中長期の経営目標によるものだ。同社は長期経営目標で、動画配信事業を収益の柱にするとしている。中期経営目標でも成長の加速を掲げている。動画配信市場は、現在は成長期特有の厳しい競争となっている。日テレホールディングスは、ここで積極的な投資を続け、まず事業規模の成長を優先する。これが将来の成長につなげると考えていそうだ。Huluのコア事業である月額定額での番組見放題サービスは競合企業が多い。しかし、400円、500円といった低価格設定の見放題サービスも多い中で、月額933円の価格設定での130万人の会員は、Huluの提供する番組の強さの表れともいえる。市場の過当競争はどこかで終わるのか、Huluの強みがいつ利益に転換するのか、それが日テレホールディングスの経営目標達成の鍵になりそうだ。
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