新規サイトの開業計画が相次ぐ一方で、運営企業のM&Aが続くなどシネマコンプレックス業界が激動の時代を迎えている。そうしたなかで老舗の映画興行チェーン佐々木興業が、さらなるサプライズを映画業界に与えた。12月17日、東京・池袋のニコニコ本社にて「東池袋１丁目新シネマコンプレックスプロジェクト（仮称）」記者発表会を実施、大型シネマコンプレックスを2017年に池袋地区で開業すると発表した。このシネマコンプレックスは、敷地面積約1837平方メートル、地下1階地上15階建て、12スクリーン約2600席を持つ。首都圏のシネマコンプレックスとしては最大級になる。佐々木興行は、現在、サンシャイン60通りに位置するシネマサンシャイン池袋を運営する。こちらの施設も引き続き運営をすることから、2017年には池袋地区だけで18スクリーン・約4000席を運営することになる。新たなシネコンもサンシャイン通り沿いに位置する。B1～3階は商業施設とするが、4～15階部分は全てスクリーンとなる。スクリーン数、座席数が多いだけでなく、映画館での新しい設備を積極的に取り入れるのも特徴だ。12階から15階はスクリーンの高さ18m、幅26mの国内最大のスクリーンとなり600人収容の次世代IMAXを導入する。高さ18mはRX78ガンダムとほぼ同じ高さと言えばその巨大さも分かるだろう。また、4階、5階は体感型プレミアムシアター4DXとなる。通常スクリーンもすシネマ音響システムDolby Atmos、最新スピーカーシステムのヴィヴ・オーディオを設置するなどクオリティーの高い映画鑑賞の機会を実現する。池袋はもともと日本有数の繁華街であるにも関わらず、これまで大型シネコンがなかった。一方で、アニメ、マンガ、ゲームなどで秋葉原に続くサブカルチャーの拠点として注目されている。シネコン戦国時代のエアポケット的な存在になっていた。しかし、今回の佐々木興業の発表でこうした状況は一変しそうだ。さらに大型シネコンの登場は、複数のシネコンのある近隣の新宿、渋谷、さらに埼玉の各ターミナル駅などの映画興行にも影響を与えそうだ。また、プロジェクトの推進にあたっては、地元豊島区や近隣の商業施設も協力体制となっている。記者発表会には高野之夫豊島区長も出席プロジェクトへの抱負を述べた。さらに今後は同地区に本社を持つキャラクター商品販売の大手アニメイト、や2014年10月に池袋に移転したばかりのニコニコ本社と協力して、池袋全体を巻き込むアニメイベントを実施する予定だという。[/アニメ！アニメ！ビズより転載記事]
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