「機動戦士ガンダム」トークイベントに 板野一郎、関田修、福井晴敏らの思い出トーク
4月12日より新宿ピカデリーにて「劇場版三部作『機動戦士ガンダム』オールナイト&スペシャル上映会」が行われている。初日には板野一郎さん、福井晴敏さん、氷川竜介さんがトークを行った。
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上映開始初日には、ゲストトークショーと三部作の一挙上映が開催された。このトークショーに、劇場版三部作でアニメーターを務めた板野一郎さん、劇場シリーズの「フロアディレクターだった関田修さん、さらに『機動戦士ガンダムUC』ストーリー担当の福井晴敏さんが登壇した。アニメ特撮研究家の氷川竜介さんの司会のもと、あらためて『機動戦士ガンダム』劇場版三部作の魅力を語った。
トークは、当時の制作現場の様子、さらに板野の作画や、撮影におけるエピソードなど幅広い分野に及んだ。
現場については、氷川さんが「制作当時はそんなに力を入れている作品ではなく、現場は大変な環境だったそうですね」と話を振った。これに対して板野さんが、富野由悠季監督が局の偉い人からの電話に「すいません。すいません」と謝っていたエピソードを披露した。監督は電話を切ってため息をついてから、元気を出すためにファンの手紙を読んでいたという。
また福井さんは、「板野サーカス」と呼ばれるファンの間で有名なメカのアクションシーンを話題に。板野サーカスの持ち味は、アクロバティックな戦闘シーンである。板野さんの参加した『伝説巨神イデオン』に言及し、「普通だとそのまま当たるんだけど、アディゴが逃げちゃうですよね。それをミサイルが追っかけて」と思い出を語った。
一方、氷川さんは板野作画のもう一つの例として、劇場版第2作のラスト近くのフラミンゴの飛び立つシーンにふれた。
板野さんによれば、「安彦さんが遠慮して、絵コンテではフラミンゴの数を少なめに書くんだけど、僕が勝手に増やしちゃった」という。誰もが敬遠する手間のかかるシーンをあえて、引き受けていた。
これについて関田さんは、打ち上げの席で板野さんが仕上げ会社の社長から、いきなり殴られたという裏話を明かした。社長は「お前のおかげで何人辞めたと思ってるんだ~」と怒っていたのだという。
[高橋克則]
『機動戦士ガンダム』公式サイト
/http://www.gundam.jp/movie/index.html