小学館クリエイティブは、11月27日より手塚治虫の『火の鳥』を、カラーページと2色ページを含む決定版として刊行を開始する。『火の鳥』は手塚治虫の大河長編マンガで、手塚治虫のライフワークとしても知られている。しかし、近年、シリーズは様々なかたちで出版されていた。コンビニ版などでは、ページの関係から初出時の順番ではなく新たな編集がとられるようになっていた。そこで今回は決定版を目指し、全12編を初出時の配列で全11巻に並べる。手塚治虫の創作の軌跡を追うことが可能になる。さらに角川書店から刊行された豪華版の際に新たに描かれたカラー原稿、「COM」に連載されていた際の2色ページなども再現される。ファンには嬉しいかたちだ。各巻構成は黎明編、未来編、ヤマト編・宇宙編、鳳凰編、復活・羽衣編、望郷編、乱世編(上)、乱世編(下)、生命編・異形編、太陽編(上)、太陽編(下)となっている。仕様は四六判セミハード、価格は1巻が950円(税別)、2巻以降が1700円(税別)である。黎明編から始まる『火の鳥』の本編は、全12編からなる。マンガ連載時は、「COM」、「マンガ少年」、「野性時代」と発表誌を変えながら描き継がれた。生死とは何か、人間は何のために生きているのか、といった哲学的なテーマを、ストーリーマンガの形で描きだした壮大な傑作としてマンガ史に燦然と輝いている。これまで公開メディアも映画化、アニメ化、ラジオドラマ化など多岐にわたり、本編や発表誌の変遷と合わせるかのように現在まで紡がれてきた。[真狩祐志]『火の鳥』/http://www.shogakukan-cr.jp/hinotori/
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