9月19日から22日まで、幕張メッセで世界有数の規模を誇る東京ゲームショウ2013が開催される。2月21日にはこの開催発表会が行われ、本年の運営方針や新しい施策も明らかにされた。この発表で多くの人を驚かせたのは会場の大幅拡大と、それに伴う新設展示、企画が多数盛り込まれたことだろう。会場はこれまでの幕張メッセ国際展示場1~8ホールと国際会議場に、新たに9ホール、イベントホールが加わる。展示面積は従来の5万4000m2から、6万6000m2に広がる。会場の拡大について主催者は、会場のレイアウト改善による混雑緩和を挙げている。これまで8ホールにあったファミリーコーナーは9ホールに移設する。これは子どもたちが混雑に巻き込まれないようにとの配慮とみられる。コスプレコーナーを9ホールに設けられる。こちらもコスプレイヤーへのよりよい環境の提供となりそうだ。さらに1~8ホールの出展形態を見直す。2012年に過去最高の来場者数となった東京ゲームショウが混雑緩和に積極的に対応することになる。もうひとつ注目されるのは、一般来場者へのサービスの向上に相当の力を入れていることだ。コスプレコーナー新設のほか、新しく女性ユーザー向けの恋愛ゲームにフォーカスした乙女ゲームコーナーも新設、またゲーム原作映画の上映会、ゲーム・アニメ音楽のコンサートなども実施する。東京ゲームショウは、これまでコアなゲームファンが多いとされてきた。しかし、ここからは女性ファン、映像ファン、アニメファン、音楽ファン、ファミリー層まで、幅広い来場者を取り込みたいと考えが見て取れる。過去数年間、東京ゲームショウが進めてきた新たな施策は、ビジネス機能の拡大、海外に対する存在感の拡大だったが、2013年は一般ユーザー重視が強まる。一方でビジネス機能の強化、海外発信も手を緩めない。ビジネス面ではゲーム関連ベンチャー企業にフォーカスした「ビジネススタートアップコーナー」が設けられ、ビジネスミーティング、ネットワークづくりのチャンスを提供する。海外向けの発信は、メディアパートナーの国と地域の拡大、公式動画配信の映画対応、海外向け情報発信サイトの連動を行う。ゲーム業界ではソーシャルゲームの躍進が依然続き、大きな転換点にある。そうしたなかで意欲的な取り組みを続ける東京ゲームショウは、日本と世界のゲーム業界の未来を感じさせる場になりそうだ。東京ゲームショウ2013(TOKYO GAME SHOW 2013)/http://tgs.cesa.or.jp/index.html
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