1970年代初頭にデビューした大友克洋さんは、『童夢』、『AKIRA』などの作品でその独自のリアリズムを表現、さらに1988年には自らの監督で劇場アニメ『AKIRA』を制作した。その作品を通じて世界のカルチャーシーンに大きな影響を与え続けている。 その作品や影響はこれまでにも多く語られてきた。一方で、そんなエポックメイキングな作家であるにも関わらず、その作家活動全体を振り返る展示会はこれまでなかった。4月9日から3331 Arts Chiyodaでスタートする「大友克洋GENGA展」は、そうした空白を埋めるものとなる。
展覧会に出品される原画は、代表作である『AKIRA』、『童夢』、『気分はもう戦争』、『さよならにっぽん』などである。いずれも大友克洋さんが提供した手描きの生原画となる。作品の世界をより知る貴重な機会となる。 会場となる3331 Arts Chiyodaは、千代田区神田にある旧練成中学校を改修してアーティストやクリエーターたちの活動の場として誕生した。プロジェクトの認知度を上げる大型企画とも言えるだろう。