文化庁メディア芸術祭2012の開催概要が発表された。7月15日から9月22日まで、これまでどおりアート、エンターテインメント、アニメーション、マンガの4部門で作品募集する。その後の審査を経て、2012年2月22日~3月4日に国立新美術館で受賞作品展を開催する予定である。 文化庁メディア芸術祭は、1997年にこれまで行政のプロジェクトやイベントなどでカバーされることの少なかった分野の優秀作品を広く紹介し、顕彰するためにスタートした。その独自のコンセプトが評価され、年々認知度を高め、開催規模も拡大している。 昨年は2645作品の応募があった。国内からだけでなく、海外からも48ヶ国694作品も応募があり、グローバル化も進んでいる。受賞作品展の来場者数は7万人を超える。 また、近年はメディア芸術の海外発信も強化しており、海外での展覧会開催にも積極的だ。本年は9月9日から10月2日まで、ドイツ・ドルトムントにて「文化庁メディア芸術祭 ドルトムント展2011」を開催する。 昨年は各部門大賞1作品、優秀賞4作品、奨励賞1作品としていたが、賞の構成がやや変更される。大賞、優秀賞は前回どおりだが、奨励賞ではなく新人賞が設けられその数も3作品に増やされる。これは、応募作品数の増加により、応募作に対する受賞作の比率が、近年低下していたことが理由とみられる。 また、審査委員の一部交代もあった。アニメーション部門はアニメショーンディレクターの伊藤有壱さん、アニメ評論家の氷川竜介さん、アニメーション作家の古川タクさんが前回に引き続き担当し、これに新たに映画監督の押井守さん、アニメーション監督の杉井ギサブローさんが加わる。 マンガ部門は、細萱敦さん(東京工芸大学准教授)、村上知彦さん(神戸松蔭女子学院大学教授)、さいとうちほさんは前年から、新たに審査委員となるのは竹宮惠子さん、みなもと太郎さんの3人のマンガ家だ。 なお、文化庁メディア芸術祭の運営は第1回から第14回までCG-ART協会が行ってきたが、今回から新たにNHKインターナショナルが担当する。これまでの成功を引き継ぎつつ、新たな試みも盛り込まれそうだ。 そんなひとつが、今回発表された二人のアートディレクターかもしれない。佐藤直樹さん[ASYL(アジール)]と大原大次郎さんがこれにあたる。文化庁メディア芸術祭の新たなコンセプトに携わる。第15回文化庁メディア芸術祭(15th Japan Media Arts Festival)募集期間: 2011年7月15日(金)~9月22日(木)必着募集部門: 4部門(アート部門、エンターテインメント部門、アニメーション部門、マンガ部門)贈呈式: 2012年2月21日(火) 東京ミッドタウン受賞作品展: 2012年2月22日(水)~3月4日(日) 国立新美術館[文化庁メディア芸術祭実行委員会]会長近藤 誠一 (文化庁長官)運営委員建畠 晢 (京都市立芸術大学長)浜野 保樹 (東京大学大学院教授)林田 英樹 (国立新美術館長)審査委員■ アート部門 岡﨑乾二郎 (近畿大学国際人文科学研究所教授) 神谷幸江 (広島市現代美術館 学芸担当課長) 後藤繁雄 (京都造形芸術大学教授) 関口敦仁 (情報科学芸術大学院大学(IAMAS)学長) 原 研哉 (デザイナー)■ エンターテインメント部門 伊藤ガビン (編集者/クリエイティブディレクター) 岩谷 徹 (東京工芸大学ゲーム学科教授) 内山光司 (クリエイティブディレクター) 斎藤由多加 (ゲームデザイナー) 寺井弘典 (クリエイティブディレクター)■ アニメーション部門 伊藤有壱 (アニメーションディレクター) 押井 守 (映画監督) 杉井ギサブロー (アニメーション監督) 氷川竜介 (アニメ評論家) 古川タク (アニメーション作家)■ マンガ部門 さいとうちほ (マンガ家) 竹宮惠子(マンガ家) 細萱 敦 (東京工芸大学准教授) みなもと太郎 (マンガ家) 村上知彦 (神戸松蔭女子学院大学教授)
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