インターネット上のプラットフォームであるニコニコ動画が自らライブ公演というコンテンツを創り出し、さらにそれをネットと融合させる今までにない試みである。昨年12月に堀江貴文さんを主演に第1弾はスタート、1月にはニコニコ動画を題材にした第2弾『ニコニコ東方見聞録』、この3月には第3弾『ニコニコニーコ』を届ける。
そして、3月3日に早くも、ニコニコミュージカルの第4弾、第5弾の制作発表会が東京・原宿のニコニコ本社で行われた。作品はボーカロイド鏡音リンをコンセプトにした『ココロ』と八神ひろきさんの人気マンガを原作とする少年スポーツマンガ『DEAR BOYS』である。このかなり異なった個性を持つ2作品を同日、同劇場で昼と夜(マチネとソワレ)を利用して同時公開する。
公演はシアターでのライブな興行は勿論、これまで通りネットチケットも発売される。ライブとネットの両方でファンに演劇の興奮を届ける。
今回の制作にあたってエグゼクティブ・プロデューサーの片岡義朗さんは、昨12月以降公演を重ね、だんだんと仕組みが出来上がってきた実感があるニコニコミュージカルの成果に自信を深める。ネットチケットが、リアルなチケットの倍以上売れていることを評価している。
そのうえでニコニコミュージカルの狙いについて、新しいビジネスモデルの構築だと明かした。どんなミュージカルもネットで当たり前に観られることが当たり前にしたいと、目標はニコニコ動画にとどまらない。『ミュージカル テニスの王子様』を初め数々の舞台で、アニメ・マンガと連動したミュージカルを築いた片岡義朗さんの新たな目標のようだ。そのうえで、今後も次々と魅力あるタイトルを送り出すという。
発表会にはふたつの作品の演出と主要キャストも出演した。『ココロ』からは演出・脚本の石沢克宜さん、秦みずほ さん、小松美咲さん、寺門文人さんの俳優陣、『DEAR BOYS』からは演出の宇治川まさなりさん、そして植野堀まことさん、阿部直生さん、岡田亮輔さん、中山優貴さんといった若い男優たちだ。
今回は両作とも、再演、続演となり、これもニコニコミュージカルでは新しい取組みになる。演出、役者たちも、これまでのファンを裏切らず、さらに新しい何かを加えるという。興行として定着を感じさせるニコニコミュージカルにさらなる一ページを刻むことになりそうだ。
公演はいずれも4月29日から5月8日まで、東京・北千住のTHEATRE1010で行われる。ライブチケットは、3月27日10時から発売開始『ココロ』が全席指定で税込4500円(前売り・当日共通)、『DEAR BOYS』が同5500円である。
ネットチケットはいずれも共通で1公演1200ポイント(1200相当)、こちらはよりリーズナブルに楽しめる。
ニコニコミュージカル 公式サイト
/http://www.nicovideo.jp/nicomu
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舞台劇『ココロ』出演者
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『DEAR BOYS』出演者
/http://info.nicovideo.jp/nicomu/dearboys/