1月21日より、日本のアニメのクリエイターとそのクリエイティブを紹介する展覧会「Proto Anime Cut」が、ドイツ・ベルリンの現代美術館Kuenstlerhaus Bethanienでスタートした。この展覧会は日本アニメの空間と映像表現を紹介するもので、アニメの原画、レイアウト、背景、設定、資料写真、映像を一気に紹介する。 展覧会に作品を提供したのは、庵野秀明監督、押井守監督、森本晃司監督、樋上晴彦さん(写真)、渡部隆さん(レイアウト)、小倉宏昌さん(背景)といった国内トップクラスの実力者である。また、上映作品は『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』シリーズや『攻殻機動隊 Ghost in the Shell』、『アニマトリクス』といった今回参加アーティストの代表作のほか、今 敏監督の作品や『時をかける少女』(細田守監督)などもあり、本展のポイントが窺えて興味深い。
また、展覧会がスタートした1月21日には、小倉宏昌さん、森本晃司さんをゲストにオープニングイベントも行われ、現地のアニメファンや映像に関心を持つ、来場者たちを沸かせた。 展覧会の内容の一部は、背景美術の小倉工房やアニメ製作会社のカラ―のサイトでも掲載している。小倉工房は、同社が手掛けたアニメの背景は国内でも展示を行っておらず、今回の展示を非常に貴重な機会だと紹介する。 また、カラ―は『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』制作に使用した手描きによるオリジナルのレイアウト、設定およそ約30点、資料写真約20点などを展示している。こちらもその量、質とも特筆すべきものだろう。 展覧会での様子はドイツのアートプロジェクト「les jardins des pilotes」のサイトにて、オープニングイベントと伴に紹介されている。サイトからは、オープニングの活気や出展作品など、かなり大規模な展覧会であることが分かる。