岩手県は「岩手」をテーマにした短編マンガ10作品を集めたアンソロジー「コミックいわて」を2011年1月28日に全国発売する。単行本は地元の岩手日報社と共同出版するものだが、自治体が地域をテーマにしたマンガ単行本を発売するユニークな試みになっている。 単行本の特色は掲載された作品が全て岩手をテーマにしているだけでなく、作家陣も岩手県ゆかりのマンガ家たちになっていることだ。掲載作家は『ときめきトゥナイト』の池野恋さん、『とりぱん』のとりのなん子さん、『伝染るんです。』の吉田戦車さんとプロの作家による描き下ろしが並ぶ。さらに昨年行なわれた いわてマンガ大賞の受賞作『イーハトーブを歩く人』(くどうよしと)を加える。 単行本は168ページで価格は税込み735円、1月28日に発売となる。初版は1万部、県内だけにとどまらず全国で発売することで、岩手の魅力を発信する。 今回の企画実現は、昨年7月から9月にかけて、県内の石神の丘美術館と萬鉄五郎記念美術館にて『マンガ百花繚乱-いわての漫画家50の表現-展』が開催されたことがきっかけとなっている。展覧会では岩手ゆかりのマンガ家が53人紹介され、県内のマンガ文化の豊かさの発見につながるなど大きな成功を収めた。 そこでさらにマンガを通じて、岩手の自然や文化、心などの魅力を発信することとなった。「コミックいわて」では、県ゆかりのマンガかに執筆依頼しその活動の場とする。岩手県は今後もマンガを通じて全国に向けに情報発信する方針だ。 気になる作品の内容は、よく知られた岩手のイメージが反映されている。池野恋さんの『風のおくりもの』は風の又三郎をモチーフとした作品、佐藤智一さんの『メドツ日記』は遠野の河童、そのだつくしさんんの「幸未来」はさんさ踊りがテーマだ。 また、吉田戦車さんの『0歳児、北へ』と小田ひで次さんの『平成マンガ家実存物語 おはようひで次くん!特別編 ひで次くん山へ!』は、それぞれ現在商業連載する雑誌作品からスピンオフとなっている。「コミックいわて」/http://www.pref.iwate.jp/view.rbz?cd=29541 発行: 岩手県、岩手日報社(共同出版) 発売日: 2011年1月28日 定価: 735円(税込み) 装丁: エッセイコミックスタイル A5版(帯付き) ページ数: 168ページ(モノクロ160P+カラー8P)[収録作品] 10作品 「風のおくりもの」 池野恋 「かもしか温泉」 とりのなん子 「0歳児、北へ」 吉田戦車 「ジョセ チャリing」 神田ジョセフィーヌ 「幸未来(さっこら)」 そのだつくし 「メドツ日記」 佐藤智一 「バンカラの恋」 地下沢中也 「キリコ、閉じます!」 飛鳥あると 「平成マンガ家実存物語 おはようひで次くん!特別編 ひで次くん山へ!」 小田ひで次 「イーハトーブを歩く人」 くどうよしと
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