
作品は本格的ジュブナイル・アニメーションとなる。新海誠監督はデビュー作から一貫して「人と人の心の距離」を映像美とともに描いてきた。今回は少年少女の成長譚と冒険を描くなかで、大人から子供まで幅広く楽しめる作品となる。2011年5月の全国公開に向けて鋭意制作中だ。2007年連作短編アニメーション『秒速5センチメートル』以来4年ぶりの劇場作品となる。
新たな作品について新海誠監督は、
「『星を追う子ども』は、色鮮やかな世界の中を悲しみと喜びを抱えたままに少年少女が駆け抜けてゆく物語です。僕自身がずっと観たかったアニメーション映画であり、出来るだけ多くの方々にとってもそのようなものであって欲しいと願っています。」
と語る。
また、公式サイトでも新海監督のコメントも綴られている。この『星を追う子ども』は新海監督が小学生の頃に読んで大いに感銘を受けたある児童書が発想の源泉で、「僕たちが観客に届けたいと思っているのは企画書の言葉を精確に再現するための作品ではなく、かつて自分たちを揺さぶったあの物語の感動を味わうことの出来る映画」、「色鮮やかな世界の中を悲しみと喜びを抱えたままに少年少女が駆け抜けてゆく物語です。僕自身がずっと観たかったアニメーション映画であり、出来るだけ多くの方々にとってもそのようなものであって欲しいと願っています」と瑞々しさが伝わってくる。
本作は原作・脚本・監督を新海誠さんが行なうほか、作画監督・キャラクターデザインに西村貴世さん、美術監督に丹治匠さん、音楽に天門さんが参加する。これまで同様高いクオリティが期待出来る。
物語は、ある日、アスナが父の形見の鉱石ラジオから不思議な音楽を聞くことから始まる。遠い声がアスナの日常を冒険に変えてゆく。新海監督の描く少年と少女、新たなる挑戦が注目される。
昨年末に監督デビューから10年を記念した作品イメージアルバム「Promise」の発売イベントでも、作品性が変化する兆しについて触れられていただけに期待が持てそうだ。
【真狩祐志】
『星を追う子ども』 /http://www.hoshi-o-kodomo.jp/
2011年5月、全国ロードショー

原作・脚本・監督: 新海誠
作画監督・キャラクターデザイン: 西村貴世
美術監督: 丹治匠
音楽: 天門
制作: コミックス・ウェーブ・フィルム
配給: メディアファクトリー/コミックス・ウェーブ・フィルム


(c)Makoto Shinkai/CMMMY
当サイトの関連記事
/「新しい作品を作っています」 サプライズ来場の新海誠監督
/新海誠 劇場新作アニメ制作で公式ブログスタート