作品はイスラエル出身のアリ・フォルマン監督が、1982年に起きたレバノン戦争を題材に採った映画である。自らの経験も基に、ドキュメンタリー映画をアニメーションの表現を用いて制作したことが特徴となっている。

(c) 2008 Bridgit Folman Film Gang, Les Films D'ici, Razor Film Produktion, Arte France and Noga Communications-Channel 8. All rights reserved
その斬新な試みと深いテーマ性を持つ題材から、アニメーション映画、ドキュメンタリー映画というジャンルを越えて大きな話題となった。
実際にアニメーションでありながら、数多い受賞歴のなかで最優秀アニメーション作品賞は、ロサンゼルスの映画批評家協会賞ぐらいである。ゴールデン・グローブ賞やロンドン映画批評家協会賞では最優秀外国語映画賞、全米監督組合賞では最優秀ドキュメンタリー映画賞となっている。
そして全米映画批評家協会賞では最優秀作品賞に輝くなど、その評価の高さは折り紙つきだ。日本では『おくりびと』と並んで、外国映画賞を争った作品と言え分かりやすいかもしれない。
この『戦場でワルツを』が、この10月にシネスイッチ銀座で公開される。世界的な話題作がいよいよ姿を見せる。さらに劇場公開に先立って、第4回UNHCR難民映画祭で特別上映会が行われることが決まった。
UNHCR難民映画祭は、難民問題にもっと関心を呼ぶことを目的に、国連難民高等弁務官UNHCR駐日事務所と国連UNHCR協会が主催する。10月1日から8日まで東京で行われるが、『戦場でワルツを』は10月3日15時半からイタリア文化会館でプログラムのひとつとなる。
『戦場でワルツを』は、戦争という重たいテーマを持つだけでなく、現実をアニメーションに写し取るその表現方法も含めてこの秋に見逃せない映画のひとつである。
『戦場でワルツを』 公式サイト /http://www.waltz-wo.jp/

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