ポニョ全米公開スタート 初日興行120万ドル 批評は好意的 | アニメ!アニメ!

ポニョ全米公開スタート 初日興行120万ドル 批評は好意的

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 2008年国内劇場興行収入第1位に輝いた『崖の上のポニョ』が、8月14日金曜日から全米公開をスタートした。米国エンタテイメント業界各誌の報道によれば、この金曜日単独の『崖の上のポニョ』の推定興行収入はおよそ120万ドルとなった。
 米国のバラエティ誌によれば公開初日の劇場数は927、ハリウッドレポーター誌によれば888で、劇場の平均収入は1300ドル程度とみられる。今後、土曜日、日曜日の興行が加算され、週明けに週末興行の結果が発表されることになる。

 興行的な成否の判断はもう少し先になるが、初日の興収だけで『崖の上のポニョ』は『カウボーイビバップ 天国の扉』や『イノセンス』などを上回り、米国で公開された歴代日本アニメ映画の第10位につけた。また、2007年に半年を越えるロングラン興行で88万ドルを稼いだ『パプリカ』を1日で上回ったことになる。
 こうした結果は、900館規模の全米公開によるところが大きい。一般に日本のアニメが米国で公開される際には数館から数十館の限定公開が多い。日本アニメの全米公開は、2004年に2400館を利用した『遊戯王 The Movie』以来5年ぶりの快挙だからだ。

 それだけに今回の『崖の上のポニョ』の公開にかける関係者に意気込みは大きい。事前PRも兼ねた今年7月の宮崎駿監督の渡米を含めて、公開に先立ってかなり大掛かりなプロモーションも行われている。
 というものも、宮崎駿監督は2003年に『千と千尋の神隠し』が米国アカデミー賞の長編アニメーション賞を受賞するなど高い評価を受けているが、これまで映画興行では必ずしも成功していないからだ。『千と千尋の神隠し』が興収1000万ドルを稼いだのを別とすれば、『ハウルの動く城』が470万ドル、『もののけ姫』240万ドルと、米国の映画業界ではむしろささやかな数字を残している。
 「評価は高いが興行は弱い」、米国でジブリ作品を展開するウォルト・ディズニーは、今回こうした見方を一気に払拭する構えだ。

 そうした中で初日の興行結果はどう評価すべきだろうか。正直劇場当たり1300ドルの平均収入は初日の数字としてはやや弱い感じである。口コミなどを通じた今後の観客動員を期待するといったところだろうか。
 この点では、現在、既に続々挙がっているマスメディアの好意的な批評が心強い。点数評価で分かりやすいところでは、有力日刊紙のボストングローブが5点満点の4点、USAトゥデイは4点満点中3.5点といった具合だ。カルチャー系ではWired Newsが10点満点中8点、IGNが5点満点中4点などとなっている。
 得点形式でない批評も勿論多いが、こちらもタイム誌をはじめ好意的な批評が相次いでいる。厳しい批評で目立ったのは、AP通信の4点満点中2点ぐらいだろうか。

 さらに、一般からの評価も極めて高くなっている。ユーザー投稿による映画批評サイトの大手ロッテン・トマト(RottenTomatoes)では、10点満点中平均7.7点、ポジティブ評価が95%と圧倒的な支持を集める、NYタイムズの読者投票でも5点満点で4.5点、BOXOFFICE MOJOではA、B評価が全体の8割を超える状態だ。
 こうした作品に対する高評価だが、一方では映画興行に対する不安も若干感じさせる。高評価の続出は、映画の観客が従来からの宮崎アニメファンに留まっている可能性もあるからだ。
 大きな数字が映画の素晴らしさを規定するわけではないが、継続的に映画ビジネスを展開するには無視出来ない。今回ディズニーがチャレンジしたおよそ900館の劇場の成果は、今後いかなるものになるだろうか。

『崖の上のポニョ』 公式サイト(米国) 
/http://disney.go.com/disneypictures/ponyo/
《animeanime》
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