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しかし、そうした巨大さにも関わらず、国内書籍・雑誌市場のおよそ1/3を占めるマンガ関連の存在はは影が薄い。マンガ出版社のブースはあまりなく、大手出版社のブースでもマンガを大きく扱う場所は少ない。
ブックフェアの一般的な目的は、国内外のビジネス関係者とのビジネスの拡大である。しかし、マンガ出版関係者にとっては、ブックショウはビジネスにとってさほど重要視されていないようだ。これは、マンガ出版が書籍出版業界の中で一線を画した独自のビジネス構造を持っていることを示している。
また、海外向けを考えた場合、基本的に大手出版社のマンガ作品は需要のほうが多く、売り手市場ということも理由かもしれない。マンガビジネスには新規のビジネスパートナーを開拓するよりも、現在のビジネスパートナーとの事業をいかに発展させるかが重要で、見本市場は必要とされてないとも考えられる。
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正面に掲げられたのは『MW』や『カムイ外伝』、『20世紀少年』といった実写映画化作品、さらに『クロスゲーム』といったアニメ化作品である。クロスメディアのプロモーションの場としてブックフェアの会場を利用しているようだ。
マンガ関連が量的に多かったのは、角川グループパブリッシングのブースである。マンガ書籍やライトノベルを得意とする角川グループの一角は、『エヴァンゲリオン』や『涼宮ハルヒの憂鬱』などマンガ・アニメファンにお馴染みの華やかなイラストのポスターが飾られている。
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しかし、手塚プロダクションの力点は印刷出版ではなく、従来作品の新世代デジタルメディアでの活用である。ネットや携帯、旧作のカラーリングなど、次々と新しい分野に乗り出す手塚プロダクションらしいものだ。
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デジタルパブリッシングは会場全体でもかなり大きなスペースを占めていた。そこでの主役は出版社でなく、IT関連企業である。
電子コミックスのビューアーでお馴染みのセルシスや大日本印刷などが存在感を持っている。電子書籍市場では出版市場以上にマンガ関連の占める割合が大きいことを考えれば、マンガはブックフェアおいて姿の見えない主役のひとつとも言えるだろう。
東京国際ブックフェア2009 /http://www.bookfair.jp/