TIFFCOM 2007 TV番組・映画・アニメが中心に | アニメ!アニメ!

TIFFCOM 2007 TV番組・映画・アニメが中心に

 東京国際映画祭のビジネス部門として2003年から開催されているコンテンツマーケットTIFFCOMが今年も10月22日から24日に開催された。TIFFCOM 2007はマーケット会場となる企業ブースと、コンテンツの企画自体を売り込むTokyo Project Gathering、それに最新映画をバイヤ

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 東京国際映画祭のビジネス部門として2003年から開催されているコンテンツマーケットTIFFCOMが今年も10月22日から24日に開催された。TIFFCOM 2007はマーケット会場となる企業ブースと、コンテンツの企画自体を売り込むTokyo Project Gathering、それに最新映画をバイヤーに紹介するマーケットスクリーニングからなる。
 今年のTIFFCOMは、いずれの分野でも昨年を上回る規模となっている。コンテンツ産業の振興という行政の支援も大きな力を発揮していると思われる。

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 しかし、今年の企業ブースを見ると、TIFFCOMの成長は実際にビジネスニーズに基づくものだと感じられた。過去3年間で、各企業の商談は明らかに活発になって来ている。
 今年の目立った特徴は、海外からの参加企業が増えている点である。韓国や台湾のように出展するだけでなく、積極的にビジネスを行っている場所に加えて、フランスやインド、タイ、ロシア、マレーシアなど様々な国の企業が見られる。
 日本のコンテンツのバイヤーはアジアの他の国のコンテンツにも関心があることが多いので、アジア系の企業の参加の増加は、売り手、買い手双方にとってメリットが大きいだろう。

 もうひとつ今年の特徴は企業ブースの内容が、映画、テレビ番組、アニメの3分野にほぼ絞られたことである。TIFFCOMは設立時に、日本の多様なポップカルチャーの利点を活かすとして様々なメディアコンテンツのクロスオーバーが目指されていた。
 そのため当初はゲームやキャラクターなどのコンテンツも見られた。しかし、4年目を迎えた今年は、エンターブレインと電撃がコミック、ライトノベルで出展していた以外は、そうした企業はほとんど姿を消している。
 それは国際映画祭のなかという場の性格や、参加者のニーズを反映した結果である。また、ゲームには東京ゲームショウ、キャラクターにはライセンシングアジアというビジネスイベントが同じ秋にあるので、住み分けが進んだとも言えるだろう。

tiffcom2007.jpg 逆に言えば、映画やテレビ番組については、これまで国内から海外に売る本格的なビジネスマーケットがなかった。日本の映像作品を海外に売ろうとする時には、MIPCOMやAFMといった海外のフィルムマーケットに出て行くしかなかった。
 このためTIFFCOMが次第に日本の映像コンテンツをまとめてトレード出来る場として支持を集め始めているとの見方が出来る。

 アニメ作品については、東京国際アニメフェアという場があるものの依然各社の主力商品とされていた。
 ひとつは、日本の映像作品で最も売れるのがアニメであるという事情がある。それに加えて東京国際映画祭と同時に開催するTIFFCOMには、アニメ専門のバイヤーとは異なるバイヤーが訪れることもあるかもしれない。

 またアニメ分野からみてコンテンツマーケットが興味深いのは、普段はなかなか判り難いアニメ番組の海外販売窓口会社が一目瞭然となる点である。実際にTIFFCOMに訪れると、それがテレビ局や広告代理店、商社など海外のネットワークに強みがある企業であることが判る。
 今回アニメ作品のラインナップが充実していたのは、双日やTBS系のクレイ、角川グループ、ジェネオン エンタテインメント、松竹、東映アニメーションといった会社である。日本テレビ放送網が『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』を既にラインナップに挙げていたことや、初参加のアニマックスがアニマックス大賞の作品を並べていたこと、コミックスウェーブが海外に直接販売を行なっていることなどが目を惹いた。

TIFFCOM2007  /http://www.tiffcom.jp/2007/
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