日本を代表するアニメ映像のトップクリエイターばかりを集め、ショートアニメを制作、公開をするプロジェクト、NHKのアニクリ15の第2シーズンが8月6日からテレビ放映される。 木村真二さん、小林治さん、ソエジマヤスフミさん、西見祥示郎さん、林明美さんの5人が参加した第1シーズンは、今年5月からおよそ3ヶ月放映されたが、8月6日から第2シーズンに入れ替わる。NHKのアニクリ公式サイトでは、第2シーズンの実力派クリエイターの作品紹介も更新している。 第2シーズンはチームとしての参加もあるので、5組7人の参加となるが、なかでも注目されるのは、8月5日から同じNHKのBSテレビ「アニメギガ」で大特集が組まれる押井守監督かもしれない。2008年の大作映画『スカイ・クロウ』も控える押井監督が、作品の時間制限1分間で何を表現するのか興味は尽きない。 勿論、他のクリエイターも押井氏と並ぶスーパークリエイターばかりである。押井氏と同じくプロダクションI.Gの作品で活躍する竹内敦志さん、『キル・ビルVol.1』で名高い中澤一登さん、小田扉さんと村田蓮爾さんはイラストやコミックなど紙媒体での活躍が有名である。その2人をそれぞれ作画、3DCGの面で清水保行さんと籔田達也さんが支える。 気になる放映時間だが、番組と番組とをはさむスポット枠での放映となるため、今回も全ての作品を確実に全部観るのはなかなか大変そうである。 さらに今回はまだ放映されない第3シーズンには、河森正治さん、今敏さん、新海誠さん、マイケル・アリアスさん、前田真宏さんといった国際的に名前の知られたアーティストの参加が既に決まっている。 こちらもスーパースターばかりなので、第2シーズン開始早々から第3シーズンの開始も気になるところである。 このアニクリ15は、人気クリエイターの競演となっているが、アニメ作品の制作であるため、クリエイター以外に制作スタジオの参加も存在する。かなり恣意的に選ばれたクリエイターに対して、アニメスタジオは、そのクリエイターとセットになっているか、あるいはクリエイターが積極的に選んだものである。 そうしてこの15作品の制作スタジオをみると、現在の実力派クリエイターが、ハイオリティー、先端映像を作ると考えるアニメスタジオが透けて見える。 スタジオごとに参加作品を数えると、STUDIO4℃が5作品と全体の1/3を占めているのに驚かされる。STUDIO4℃が、現在の日本アニメのアーティスティックな部分のあるシーンを牽引していると言えるだろう。 さらにゴンゾが3作品、マッドハウスとプロダクションI.Gが2作品づつ、ガイナックス、サテライト、コミックス・ウェーブ・フィルムが1作品づつである。 複数作品を制作するのがSTUDIO4℃、ゴンゾ、マッドハウス、プロダクションI.Gというのは、一般的なアニメファンのスタジオのクオリティに対する感覚とも一致していそうだ。NHK アニクリ15 /http://www.nhk.or.jp/ani-kuri/アニクリ参加クリエイター《第1シーズン》木村真二 (STUDIO4℃)小林治 (マッドハウス)ソエジマヤスフミ (ゴンゾ)西見祥示郎 (STUDIO4℃)林明美 (ガイナックス)《第2シーズン》押井守 (プロダクション I.G)小田扉+清水保行 (STUDIO4℃)竹内敦志 (プロダクション I.G)中澤一登 (STUDIO4℃)村田蓮爾+籔田達也 (ゴンゾ)《第3シーズン》河森正治 (サテライト)今敏 (マッドハウス)新海誠 (コミックス・ウェーブ・フィルム)マイケル・アリアス (STUDIO4℃)前田真宏 (ゴンゾ)