レンタルソフトの大手企業カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)は、子会社を通じてインターネットの映像配信サービスと携帯電話での電子書籍サービスを開始する。 映像配信の分野では今年7月21日に設立したTSUTAYA BBが、インターネットからストリーミング配信、ビデオ・オン・ディマンド(VOD)、ダウンロード販売を通じてコンテンツ提供する。サービスの提供はインターネットを利用した、CCCの別の子会社ツタヤ・ディスカスが行う。 ツタヤ・ディスカスは、インターネットを利用したDVDのCDの定額レンタルを行っている。これは従来のレンタルサービスをインターネットに拡張したもので、実際にディスクを郵送でやりとりするものである。 アニメだけでも8000タイトルを超える豊富なラインナップを誇り人気を集めている。06年末の会員数は17万4000人になる。 しかし、ここ1、2年でアニメなどを中心に、インターネットを通じたオンディマンド配信が拡大をしている。これまでのDVDやCDのレンタルサービス事業が、インターネットビジネスに侵食される可能性は強く、レンタルビジネスの将来に大きな影響を与えると考えられている。 今回の試みはレンタル業界の大手企業が、自らインターネット配信事業を目指すものである。 CCCは当初は、人気映画約1000タイトルを順次配信して行くとしている。このなかにアニメ映画がどの程度含まれるかはわからない。 しかし、既に有料、無料の数多くのアニメ配信サイトが存在している。アニメに関しては、今後どの程度の作品数を集められるかが鍵となるだろう。 一方、CCCグループのツタヤオンラインは、11月20日からケータイ総合電子書籍サイト『デジタルTSUTAYA BOOKS』を開始している。 こちらは携帯端末向けに、小説やマンガを提供するサービスである。当初1000タイトルの作品を集めているが、そのうち350タイトル(3000話)はマンガとなり、全体の大きな部分を占めている。 マンガ作品には『銀河鉄道物語』(松本零士)や『ラブリー!』(桜沢エリカ)などが含まれている。 また、同社の相次ぐ新メディアでのコンテンツ配信事業への進出は、コンテンツビジネス事業の強化であると同時に、DVD・CDレンタル事業の将来に対する危機感の表れともいえるだろう。/カルチュア・コンビニエンス・クラブ /ツタヤ・ディスカス /ツタヤオンライン
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