米国のアニメーション情報サイトのアニメーション・ワールド・ネットワーク(AWN)は、23日まで開催されたサンディエゴ・コミコンのレポートとして、ウォルト・ディズニーが2Dアニメーションの製作を再び手掛けるようだと伝えている。 AWNによると、コミコンで開催されたディズニーのパネルのなかで、同社のスタッフのエリック・ゴールドバーグ氏は『カエルの姫君(THE FROG PRINCESS)』と題した2Dアニメーションの短編映画をディズニースタジオで企画中だと述べた。 さらに、ディズニーの2Dアニメーションの大ヒット作『リトル・マーメイド』の監督のロン・クレメント氏とジョン・ムスカー氏も映画製作に動いているという。 ディズニーは前アイズナー会長のもと、アニメーションは2D時代から3D時代に移ったとして、過去数年間で2Dアニメーションの自社制作から完全撤退している。そのためカリフォルニアやオーランド、東京、シドニーにあった同社の2Dスタジオは全て閉鎖されている。 しかし、ディズニーのアニメーション部門は、この6月に行ったピクサーの買収によって、ピクサーのアニメーション部門と統合される。統合によりディズニーのアニメーション部門は、旧ピクサーの経営陣が主導する体制に変わる。 ピクサーといえばフル3Dアニメーションで数々の名作を残してきただけに2Dアニメーションの復活には違和感がある。しかし、ピクサーのラセター監督は先頃の来日で、日本のセルタッチの2Dアニメーションの可能性に触れている。また、ピクサーはスタジオジブリの英語版の編集を行っていることでも知られている。 2Dアニメーションの可能性について一番理解しているのは、実は3Dアニメーションの最先端にあるピクサーなのかもしれない。 また、これまで米国では、3Dアニメーションは商業的にヒットしやすく、2Dアニメーションは厳しいとされてきた。しかし、3Dアニメーションが一般化し、製作本数が増えることで、必ずしもヒットするとは言えなくなっている。 本来アニメーションの面白さは特定の技法に負っているのでなく、表現するものや物語にある。一度は劇場用の2Dアニメーション市場から撤退したディズニーだが、今後、本格的に2Dアニメーション市場に再参入する可能性もあるかもしれない。/アニメーション・ワールド・ネットワーク(AWN)/ウォルト・ディズニー公式サイト
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