米国の大手アニメ流通会社セントラルパークメディア(CPM)は、世界初の試みとしてビデオiPodを利用した日本のアニメ作品を提供すると発表した。今回ビデオiPod向けに提供されるのは、1982年に日本サンライズ(現サンライズ)が製作したロボットアニメ『装甲騎兵ボトムズ』である。CPMのサイト利用者は、近日中に同社の専用ページから直接、同番組の第1話を利用することが可能になる。また、インディペンデント作品として近年話題になっている『KAKURENBO』と韓国アニメの『ハンマーボーイ』のプロモーション映像も同様にダウンロードが出来るようになる。これらの映像は無料で利用することが可能である。CPMは今後も、同社が権利を保有する『少女革命ウテナ』や『闇の末裔』のプロモーション映像を配信するとしている。 映像をダウンロードして作品を鑑賞するビデオiPodは、アップルより先週発表されて大きな話題を呼んだばかりである。当初からピクサーの短編アニメーションが提供されるなど、アニメーション作品との相性の良さが指摘されていた。CPMはアニメファンが新テクノロジーをいち早く導入することはよく知られた話なので、iPod用に画像を提供することでファンに楽しんで貰いたいとしている。 しかし、今回の作品提供はCPMのウェッブサイトからのダウンロードのみとなっており、アップルのⅰTuneから買うかたちを取っていない。CPMでは現在行っているアップルと交渉が終わり次第ⅰTuneからの利用が可能となるとしているが、正式な時期は未定となっている。 今回のCPMの映像配信は、番組の有料配信というよりも第1話の無料配信も含めてあくまでのプロモーション用の画像である。少なくとも現在のところは、コンテンツの有料販売は意図していないようだ。 こうしたこれまでより中身の濃いプロモーション映像の配信は、別のアニメ流通会社ADヴィジョンが既にBitTorrentを利用して行っている。ビデオiPodの普及具合によって、ADヴィジョンもさらに配信方法の多様化を検討する可能性は高いだろう。 さらに、CPMの今回の決断がⅰTuneによる作品の有料配信につながっていくのかも気になるところだ。/セントラルパークメディア /セントラルパークメディアのiPodのダウンロードサイト
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