「ヒプマイ」山田三兄弟が赤一色に染め上げたクリスマス・イブ！ イケブクロ・ディビジョン【ライブ初日レポ】

『ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-』初のディビジョン別ライブのイケブクロ・ディビジョン“Buster Bros!!!”編となる「ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-8th LIVE 《CONNECT THE LINE》to Buster Bros!!!」が、2022年12月24日・25日の両日にわたり「G メッセ群馬」にて行われた。本稿ではその1日目の模様をレポートする。

会場はBuster Bros!!!のディビジョンカラーである、赤いリングライトによって赤一色に染められた。クリスマス・イブというタイミングもあり、非常にロマンティックな光景が広がる。そしてヒプマイのライブには欠かせない、ライブのサウンド面を支える DJ U-ICHI（HOME MADE 家族）のDJプレイに続いて、ヒプマイの専属ダンスチームDivision Dance Battleがダンスパフォーマンスを披露。オーディエンスと会場の熱気を高めていく。

次いでステージに、山田一郎を演じる木村昴、山田二郎を演じる石谷春貴、山田三郎を演じる天崎滉平ら、Buster Bros!!!を構成する3人が登場。満場の会場から大きな拍手があがった。
赤いスタジャン姿の木村、青いジーンズのセットアップを着こなす石谷、黄色を基調としたスポーティーな天崎と、ストリート感の強いファッションも印象的な3人は、「Survival of the Illest +」「ヒプノシスマイク-Glory or Dust-」と、ヒプマイの代表曲のメドレーからライブを始める。ユニゾンや掛け合いなど、息の合ったパフォーマンスとコンビネーションを通して、「実の兄弟」というキャラクター設定と「仲のいい声優陣」という実像とを深くリンクさせていった。

赤に染められた会場を見回した木村は、「めっちゃサンタ来てるじゃん！ブクロのみんな、メリークリスマス」という感想をオーディエンスに届ける。この言葉に乗るように、クリスマスアレンジされたビートも会場に流れ、会場にはそのホリデームードがより色濃く広がっていく。

そしてコミカルな楽曲の中に、今回は曲中でもMCを入れるなどさらにオーディエンスを楽しませる仕掛けが組み込まれた、Buster Bros!!!のサービス精神の高さを感じさせる「おはようイケブクロ」を歌唱。続いてアカペラでのラップから、木村のヒューマンビートボックスに乗る石谷と天崎のラップ、そしてB-BOY ポーズまで、80sヒップホップのエッセンスが込められた「IKEBUKURO WEST GAME PARK」と、ライブはポップに進む。

ここで、木村は「ブクロで勝手なマネする奴は容赦しねぇ！ 俺ら Buster Bros!!!が相手になるぜ！」、石谷は「おい、三郎！ へばってんじゃねぇ！ 気合いれ直して、全員ぶっ潰すぞ！」、天崎は「おい、二郎！ 後先考えずに突っ走るな！ ったく、世話が焼けるよ！」と、3人はそれぞれが演じるキャラクターに沿ったセリフでオーディエンスに挨拶をする。赤一色になった会場の光景を見て「ここでしか見れない景色がある」と感慨深く語る石谷の言葉が、この日がイケブクロのソロライブであることを強く感じさせた。

そして、各メンバーがソロを取るパートに展開。エモーショナルな「School of IKB」に深く感情を乗せて歌う石谷、「G線上のアリア」をサンプリングした「New star」をリズミカルにラップする天崎、この日のゲストであるNONA REEVES の西寺郷太が作曲を、自身が好良瓶太郎の名前で作詞を手掛けた「Break the wall」を歌う木村と、それぞれのキャラクターを強く押し出した楽曲を披露する。同時に、メイン以外のメンバーもコーラスや掛け合いで楽曲に参加し、楽曲の彩りをさらに強いものにしていった。

DJ U-ICHIのBuster Bros!!!楽曲をテーマにしたDJミックス、Division Dance Battleのダンスブリッジに続いて、ここでこの日のゲストであるNONA REEVESが登場した。「LOVE TOGETHER」から「DJ! DJ! ～とどかぬ想い～」と、NONA REEVESを代表するヒット曲を立て続けに披露し、ベテランバンドならではの「強さと妙味」をサウンドとして形にする。そして「Buster Bros!!!最高！」という西寺のシャウトから「ガリレオ・ガール」と、ノーナ節ともいえる軽やかで鮮やかな楽曲を凝縮して披露し、会場からは大きな拍手が上がった。

その後は「いつか皆さんの演奏でライブがしたい！」と、その興奮が隠せないBuster Bros!!!の3人の言葉に続き、ライブは西寺も参加しての「SUMMIT OF DIVISIONS（8th Live ver）」へ。西寺もラップを披露し、この日ならではの展開で会場を沸かせた。

「声は出せないのに、みんなの声が聴けるようになっちゃってるよね。エネルギーが届いてるから、ちっとも寂しくない」と、木村は会場に感謝の言葉を伝える。そしてアップテンポな展開が強かったライブに、新しい色を指すように丁寧に、しかし力強く歌う「Re:start!!!」では、ラストに3人が肩を寄せ合う。その繋がりの強さを、ビジュアルとしても感じさせた。

「めちゃ楽しいね。どのディビジョンのソロライブもめちゃくちゃ格好良かったし、その18人が勢ぞろいするライブは、世界一楽しい。でも、この3人で演るライブは『特別』。こんな素敵な経験をさせて貰えて、本当にありがとうございます」と丁寧に感謝の言葉とオーディエンスに伝える木村。

石谷も「あっという間に時間が過ぎるというのは、こういうことを言うんだなと思うし、みなさんにも同じように感じて貰えるんじゃないかなって。でもまた明日もあるから」と話し、25日公演への期待を高める。

天崎は「僕ら3人が歌えば、どんな場所もイケブクロになるっていう言葉がすごく好きで。だから、日本全国をイケブクロにするのもあるじゃない？」と話し、その言葉には大きな拍手が上がった。

そしてオーディエンスだけではなく、「最高の友二人、ありがとう」と、木村と石谷に呼びかける天崎という、深い絆を感じさせる言葉に続いて「ヒプノシスマイク -Division Rap Battle- +」や「Hoodstar +」と、ヒプマイ楽曲を再びメドレーで披露。会場の熱気が最高潮に高まった。

ラストはハンドサインで「C」のマークを作り、「ラップって楽C！」とオーディエンスに呼びかけながら、3人はステージを後にする。こうして3人が去った後の会場のスクリーンには、速報としてヒプマイに参加する全ディビジョン18名が総登場する 9th ライブ「「ヒプノシスマイク -Division Rap Battle- 9th LIVE ≪ZERO OUT≫」の開催が発表され、会場からは期待を寄せる拍手が再び上がった。

なお、新しい未来のテレビ「ABEMA」の「ABEMA PPV ONLINE LIVE（アベマ ペイパービュー オンライン ライブ）」では、「ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-8th LIVE 《CONNECT THE LINE》to Buster Bros!!!」の見逃し配信を2023年1月1日23時59分まで楽しむことができる。ファンはぜひチェックしておきたい。