企業ブース⇔サークルスペースの移動は徒歩20分?「コミックマーケット96」参加者は注意したいポイント4つ | アニメ!アニメ!

企業ブース⇔サークルスペースの移動は徒歩20分?「コミックマーケット96」参加者は注意したいポイント4つ

世界最大の同人誌即売会・コミックマーケット96がいよいよ8月9日から開かれようとしている。4日間開催に伴い、様々なイレギュラーな注意事項がある。コミケ歴20年の筆者がその違いをお伝えする。

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世界最大の同人誌即売会・コミックマーケット96(C96)がいよいよ8月9日(金)から東京ビッグサイトで開催される。

開催期間がこれまでの3日間から4日間開催となるほか、入場の際に有料のリストバンドが必要となる。
他にも大きな変更点があるため、前回と同じ要領で行くと大変なことになりかねない。
一体どんな点に注意すべきか、まとめてみた。



■入場時に有料リストバンドが必要!


一番の注意点が、会場内に入る際にリストバンドを巻いておく必要がある点だ。

リストバンドは入場券代わりになっており、アニメ専門店や書店などで事前に買うことができる。値段は事前購入価格が税込み540円、当日販売価格が500円。

このほか、冊子版のカタログ(書店価格2500円、会場販売価格2000円)を買うと、4日間分の入場券こと「参加証」がついてくる。
「参加証」は色つきのリストバンドとなっていて、1日目が緑、2日目が青、3日目が赤、4日目が黄色に分かれている。

当日販売価格のほうが安いから、当日買ったほうがお得と考える人もいるかもしれない。しかしよほどの事情がない限り、事前に買っておくことがオススメする。
これまでのカタログ販売を例に見ると、当日販売は売り切れている可能性があるほか、販売場所まで余計に歩く必要が出てくるためだ。

例えば、西展示棟から入場しようとする場合、事前にリストバンドやカタログを購入済みであれば、りんかい線の駅を出て目の前にある列にそのまま並べば済む。
しかし、もし事前に購入していない場合、当日販売場所であるビッグサイトの逆三角形の下までいちいち買いに行く必要がある。

その間にもどんどん入場待機列は伸びていってしまい、何のために早起きしたのかわからなくなってしまう。
そんな朝早くから行かないよ、という諸賢の場合は、到着時には売り切れてしまっている可能性がある。
いずれにしても事前に購入しておいたほうが賢明だろう。

リストバンドは、メイン会場であるビッグサイトに入る時はもちろん、後述する別棟の企業ブースに入るときにも必要となるので要注意だ。
また、汗などで破れてしまい巻けなくなった場合でも有効なので覚えておこう。再発行できないので、なくさないように注意したい。


■企業ブースの最寄り駅が違う!


前回との最大の違いが、企業ブースの会場がビッグサイトの外に移転していることだ。

「青海展示棟」と呼ばれる建物で、ビッグサイトからは約1.5km離れている。最寄り駅もビッグサイトから西に1駅離れており、りんかい線では東京テレポート駅、ゆりかもめでは青海駅が最寄りとなっている。
決してJR青海線の青梅駅ではないことに注意しよう。

20分ほどかかるが、ビッグサイトから歩いて移動することも可能だ。コミケの準備会によると、青海展示棟までの徒歩連絡ルートを策定し、1.5kmの道中にスタッフや警備員を配置するとしている。

だが、1年で最も暑い時期に行われる夏コミの場合、移動中に熱中症にかかるリスクも高い。徒歩での移動は避けたほうがいいだろう。
先述の通り最寄り駅も異なるため、4日間のうちこの日は企業ブースだけ、というように行動範囲を区切るのも手だ。

コスプレする参加者の場合は、両会場をコスプレしたままの移動もできる。徒歩だけでなく、電車など公共交通機関の移動や、道中のちょっとした撮影も可能だ。
ただ、コスプレしたままの帰宅は禁止で、企業ブースでコスプレした後もビッグサイトの会議棟に戻って着替える必要がある。


■南展示棟新設も電波が入りにくいので注意!


もう一つの大きな違いが、西展示棟の南に新たに南展示棟が新設されている点だ。

2階建ての展示棟となっており、1階部分に南1・2ホール、4階部分に南3・4ホールがある。
移動経路としては、西展示棟を通り抜けて移動する。大きく2つのルートがあり、1つ目が逆三角形の下から会場内に入り、右に進みエスカレーターを1階に降りずに、2階から進むルート。

2つ目がこれまで企業ブースだった西展示棟4階(感覚的に言うと2階の展示フロア)から連絡通路を抜けるルートがある。
南1・2ホールに用事がある場合は1つ目のルート、南3・4ホールに行く場合は2つ目のルートで向かうといいだろう。

南展示棟は既に7月1日から供用が始まっているが、利用者の間からは電波が入りづらいという報告がツイッターなどで相次いでいる。
ただでさえコミケ当日は混雑で電波状況が悪くなるので、そこも注意しよう。


■いつも以上に携帯が繋がりにくい可能性も


カタログ等には記載されていないが、いつも以上に携帯の電波が繋がりにくくなる可能性があるという。スタッフ歴5年以上の、あるコミケスタッフはこう指摘する。

「これまで敷地内に各携帯会社の移動基地局車を誘致して通信環境の安定を図っていましたが、東展示棟が使えず西と南展示棟しかない状況では、トラックヤードも狭く、移動基地局車の駐車スペースが普段以上に限られています」

かねてよりコミケでは、各携帯会社が移動基地局車を駐車場などの会場内に入れることで、通信環境の維持を図ってきた。
かつてはコミケ会場内で携帯電話による通話はもちろん、メールの送信もままならないのがコミケの“常識”とも言えた。アマチュア無線を持ち込んで仲間内の連絡手段に使用していたグループも珍しくなかったほどだ。

近年では劇的に通信環境が改善し、LINEなどトークアプリでのやり取りであれば昼頃でもほとんどストレスを感じずにやり取りできるようになった。
しかし今回、会場内が手狭になったことで移動基地局車が有効な位置に入ってこれず、以前の状況に逆戻りする可能性がある。

準備会は現在進行形であの手この手を尽くして参加者の利便を図っているため、この懸念は杞憂に終わるかもしれない。
しかし、携帯の電池が熱で急になくなったり、熱中症で倒れたりなど、何が起こるかわからないのがコミケ。

これまでの常識を過信せず、いつ何が起こってもいいよう、万全の態勢で臨むのが、コミケ歴20年の筆者からの謹言である。
《河嶌太郎》
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