5月19日より公開がスタートした映画『夜明け告げるルーのうた』の舞台挨拶が、TOHOシネマズ新宿にて開催された。本作は寂れた漁港の町・日無町を舞台に、中学生の少年・カイと人魚の少女・ルーの心温まる交流を描いた長編アニメーション映画。『四畳半神話大系』、『ピンポン THE ANIMATION』などを手がけた湯浅政明が監督を務めている。今回の舞台挨拶には湯浅監督のほか、ルー役の谷花音、カイ役の下田翔大、そしてルーのパパを演じた篠原信一が登壇。ルーをイメージした衣装を身にまとった谷は本作の脚本を読んだとき「ルーちゃんは恥ずかしさとかなく、すぐに言葉にできる素直な子」という印象を抱いたとのこと。そのため、収録では照れが出ないように心がけたと話した。アフレコのときは湯浅はスタジオで、いつも笑顔でアフレコを聞いてくれたと当時を振り返る。これを聞いた湯浅は「(演技が)すごく良くて、癒されながら聞いてました」とかたった。オーディションでカイ役を勝ち取った下田は、最初に絵コンテを見たとき「あぁっかっけぇ!」とカイにい印象をいだいていたと明かす。しかし声優の経験がないため受かる自信はなかったそうだが、自分にできることを精いっぱい出した結果、カイ役に抜擢されたと振り返った。ちなみに作中ではカイの歌唱シーンもあり、この収録では湯浅から「叫ぶように歌ってくれ」とアドバイスを贈られたという。さらに湯浅自身も現場で歌を披露し、下田はイメージを掴んでいったそうだ。篠原が演じるルーのパパは、ほかのキャラクターと違いセリフのほとんどが叫び声という特殊なキャラクターだ。台本にも「うおー」「ガルルルル」といったセリフが並んでいたと話す篠原だが、湯浅から「この場面はこういう感情で吠えてください」とひとつひとつに細かなレクチャーもあったことを明かす。そして実際に収録に臨むと「合っているのか合っていないのかわからないけど、スタジオの監督は爆笑していました」とエピソードを披露していた。その一方で、下田の歌唱シーンには憧れも抱いていたようで「僕も歌いたかった!」と悔しさをにじませ、会場を笑わせた。また湯浅は、本作の企画が始まったばかりのころ「元々は人魚でなく、ヴァンパイアの設定だった」と話し始める。その後企画を練っていくうちにモノノケ、そして人魚へと姿を変えていったという。ちなみに「ルー」という名前は狼男として知られるルーガルーが由来だという。そんなところにも、企画の移り変わりの名残が残っているのだ。これを聞いた谷は「ヴァンパイアだと声ができていなかったかも」とコメントすると、さらに「人魚になってよかった!」と笑顔を見せる。最後には湯浅からキャスト3人に向けての手紙が贈られた。篠原への手紙には「とぼけつつも父としての面を持つパーソナルな部分に惹かれました」「篠原さんの声で良いシーンができました。最高のパパでした」と感謝の言葉を並ぶ。続いて下田には「ほかにも上手い人はたくさんいたけど、感動したのは下田君の声だけでした」とオーディション時の印象を述べると「プロの声優さんには安定感があった、でも心を揺さぶる下田君の声に賭けたいと思いました」と伝える。そして谷への手紙では、初アフレコの思い出が語られ「目の前にルーがいる」と直感的に感じたと話す。「初めての主演、しかも人間ではない役で難しさはあったと思うが、まっすぐな力強さ、透明感を見せてくれました。谷さんなくしては生まれなかったキャラクターでした。これからも楽しみです」と述べると、谷は「声を褒められたのは初めてなので、すごく嬉しいです」と涙を流しながら感謝の気持ちを伝えた。
劇場版「キンプリ」最新作「プリズム☆ツアーズ」6月27日公開! 若かりし伝説のスタァ集結♪ 「プリパラ」たちも登場!? 2025.2.28 Fri 20:45 劇場アニメ『KING OF PRISM』シリーズ最新作となる『KING OF PR…