2000年に全6巻のOVAシリーズとして発表されたアニメ『フリクリ』の続編が十余年の月日を経て、続編製作されることになった。しかも、作品は国境を大きく越えて日米共同製作になる。大手アニメ製作会社のプロダクション I.Gは、3月25日に『フリクリ』の続編アニメシリーズを米国の大手アニメーション専門チャンネルであるカートゥーンネットワークと共同製作すると発表した。作品は2017年末から2018年初頭にかけて、米国のカートゥーンネットワークでの放送を予定している。作品の完成までやや時間があるが、ファンにとってはかなりのサプライズだろう。プロダクション I.Gとカートゥーンネットワークの国際共同製作は、2005年の『IGPX』以来となる。『フリクリ』は2000年から2001年にかけて、全6話でリリースされた。作品の主人公は地方都市住む小学5 年生のナオ太。ナオ太は、ある日、謎の女が乗ったべスパに轢かれたことをきっかけに非日常の世界に巻きこまれる。監督は鶴巻和哉、キャラクターデザインは貞本義行と、大物スタッフが数多く活躍した傑作である。またアニメーション制作はプロダクションI.Gとガイナックスが担当した。プロダクションI.Gは2015年9月に本作の原作権取得を発表している。発表当時から作品の新たな活用を表明していたが、早くもそれがかたちになった。新作製作にあたっては、旧作に負けない豪華スタッフが用意された。シリーズの生みの親である鶴巻和哉がスーパーバイザーを務めるほか、貞本義行もキャラクター原案を務める。さらに総監督として本広克行が参加する。本広は「踊る大捜査線」シリーズの監督、そしてアニメでは「PSYCHO-PASSサイコパス」シリーズの監督としてお馴染みだ。また脚本にはテレビドラマ『ラスト・ディナー』の岩井秀人も参加する。アニメへの起用としてこちらも話題性たっぷりだ。ファンに人気の往年の傑作アニメの日米共同製作は、多くの人に驚きを与えそうだ。しかし、もともと『フリクリ』は海外での人気の高い作品として関係者には知られてきた。その人気の発火点になっていたのが、カートゥーンネットワークがヤングアダルト向けに深夜に設けたAdult Swimだ。『フリクリ』はこの枠で繰り返し再放送を続けることで、世代を超えた人気作となった。この人気にあらためてカートゥーンネットワークが目をつけたかたちだ。新作『フリクリ』は、Adult Swim内のToonami枠にて、放送されることが決定している。旧作ファンをダイレクトに新作に結びつけ、さらに新たなファンの獲得を目指す。米国における日本アニメの視聴は、近年、映像配信サービスが存在感を増している。しかし、かつて大きな役割を果たしたアニメーション専門チャンネルも、一般層への認知拡大では依然、大きな力を持っている。新たに甦る『フリクリ』が米国でどんな評価を受けるのか、大きな注目を集めそうだ。[数土直志]
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