日本アニメの人気を強く感じさせるのは、アニメコンベンションと呼ばれるイベントの盛況だ。日本文化をテーマにしたヨーロッパ最大のイベントであるパリ・ジャパンエキスポの動員は、開催4日間で21万人、遂に20万人を超えた。米国・ロサンゼルスのアニメエキスポも過去最大の13万人の動員を実現している。 2012年の目立った動きは、アニメコンベンションのビジネス化である。ジャパンエキスポはパリに加えて、すでにフランス2都市とベルギー・ブリュッセルでイベントのフランチャイズを行っている。さらに2013年8月に米国・カリフォルニア州サンタクララ市でジャパンエキスポUSAを開催する。フランスの日本イベントが米国に進出と話題を呼んだ。 また、シンガポールで成功を収めてきたアニメフェスティバル・アジアは、2012年にインドネシアとマレーシアでフランチャイズの現地イベントを実施した。今後は、さらに開催国を拡大する方向だ。いずれもビジネスとしての採算を見込んだうえである。 これまでアニメコンベンションは、現地のファンによる自然発生的なものが多かった。しかし、近年は日本企業、日系企業が積極的に関わるケースが増えている。アニメフェスティバル・アジアでは電通が、香港のC3 in Hong Kongは創通が、英国・ロンドンのHYPER JAPANは現地の日系企業が企画・開催に関係する。