『となりのトロロ』や『もののけ姫』など数多くの話題のアニメを生み出し続けるスタジオシブリの劇場アニメ最新作のタイトルが『コクリコ坂から』であることが明らかになった。12月15日に製作報告会が開催され、鈴木敏夫プロデューサーが作品について語った。 本作は1980年頃に少女マンガ誌「なかよし」に、高橋千鶴さん、佐山哲郎さんが連載したマンガを原作とする。1963年の横浜・港のみえる丘を舞台にした高校生たちの青春ストーリーだ。 この作品を宮崎駿さんが企画、さらに丹羽圭子さんと伴に脚本も手がける。また監督には宮崎吾朗さんが、『ゲド戦記』以来2作目の劇場監督に挑む。ファンタジーの世界から、70年代の日本へと物語の舞台を大きく変える。本作に宮崎駿さんと宮崎吾朗さんが揃って参加することも話題を呼びそうだ。 さらに主題歌には『ゲド戦記』でもその歌声を披露した手嶌葵さん、プロデューサーに鈴木敏夫さんが加わる。かなり力が入った様子が窺える。公開は2011年夏としており、来年の夏休みには姿を見せそうだ。 鈴木プロデューサーのコメントによれば、現在は絵コンテが最後の段階まで進んでいる状況で、1963年のことをさまざまな資料で調べている。また今回公開したポスターの絵は、宮崎駿さんが描いた。作品のコピーは「上を向いて歩こう」、映画の雰囲気に合うと思い選んだ。宮崎吾朗監督は、「みんなが下を向いている時代だし、良いと思う」と話しているという。 鈴木プロデューサーは、「「ある時代の人の生き方が参考になる」事があると思うんです。昔の人は身体を動かすことと頭で考える事のバランスがよかった。現代は頭で考えることが多くなっていると思う。そんな事を吾朗監督と話しています」とする。 12月16日には、映画公開に向けて公式サイトもオープンした。サイトには、「企画のための覚書 「コクリコ坂から」について 『港の見える丘』」と題したエッセイを公開している。この作品に対する思い入れが語られている。『コクリコ坂から』/http://kokurikozaka.jp/2011年 夏 全国東宝系にて公開企画: 宮崎 駿原作: 高橋千鶴・佐山哲郎「コクリコ坂から」(角川書店刊)監督: 宮崎吾朗 主題歌: 手嶌 葵(ヤマハミュージックコミュニケーションズ)プロデューサー: 鈴木敏夫制作: スタジオジブリ