「赤十字の父」ことアンリ・デュナンの赤十字思想誕生から150周年。それを記念して制作された長編アニメーション『ジュノー』が、9月1日より東京都写真美術館で上映される。 映画は、修学旅行で広島を訪れた中学生の美依と優子が、平和記念公園に佇むジュノーの顕彰碑を見つけてジュノーの功績を辿る旅に出る、という導入になっている。 映画の登場人物のマルセル・ジュノーはスイス人医師である。日本に降り立つまでの10年間、ジュノーは赤十字国際委員会(ICRC)の命を受け、エチオピア、スペイン、フランス、イギリス、ベルギー、ドイツ、スウェーデン、トルコ、ギリシャなどに赴いて尽力した。 そしてジュノーは、駐日首席代表の命を受けて来日する。日本到着は、広島への原爆投下後の8月9日。それからひと月してジュノーはGHQのダグラス・マッカーサーから救援の許可を得ると、15トンもの医薬品や医療機器と共に広島へ向かった。現地での救護活動から、ジュノーは「広島の恩人」とも呼ばれることになった。 映画『ジュノー』は、スタジオ雲雀の制作により今春完成した。これまで広島市内各所で上映されてきたが、今月開催された第13回広島国際アニメーションフェスティバルでの上映を機に、本格的に国内外での上映に力を入れていく。そこで今回、東京での上映会が実現した。 『ジュノー』の東京都写真美術館での上映は9月10日まで行われ、その後10月9日から22日、11月6日から11日にも予定されている。【真狩祐志】ジュノー /http://www.junod.jp/
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